資料06 復旧時間の制約要因

 中核事業の復旧において、次のような要因が復旧時間を遅らせる要因となります。緊急時には、これら要因の被災状況等を把握した上で、現実的な目標復旧時間を設定する必要があります。

要因

復旧時間の制約内容

従業員・設備等
の被災状況

・多くの従業員やキーとなる従業員が死傷した場合は、復旧が遅れる。
・建屋が損壊した場合、修理や代替施設確保に要する時間を見積もる。
・生産機械が損壊した場合、修理や代替設備確保に要する時間を見積もる。

協力会社
の被災状況

・協力会社が被災した場合、当社の復旧が遅れる。
・協力会社の復旧支援を行い、全体の事業復旧を早める。
・他の協力会社への一時的な生産移管に要する時間を見積もる。

顧客
の被災状況

・顧客が無事であれば早期の事業復旧が求められる。
・顧客も被災していれば、顧客の復旧にタイミングを合わせる。
・小売業の場合は周辺住民の生活がいつ平常に戻るかどうかが問題となる。

事業インフラ
の復旧目処

・電気、水道、都市ガス等の復旧目処を踏まえる。(阪神・淡路震災では全面復旧までに電気7日間、水道90日間、都市ガス84日間を要した。)
・自家用発電機を導入している場合は、停電でも一部事業の継続は可能となる。(緊急時には燃料の安定調達が問題となる。)
・原材料や製品の移送のための交通途絶・混乱状況を踏まえる。(大規模地震発生時には、交通規制が実施される。発生後3日間は緊急車両の通行、約1週間は緊急支援物資の輸送に制限又は優先される。)



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