(3)訓練

 訓練には、BCPの発動手順の一部分を対象とする消火や連絡等の要素訓練から、災害対策本部等の組織を対象として活動手順の確認や意思決定を鍛えるための図上訓練まで様々な訓練があります。企業や商店街等の単位で、目的や費用に応じて訓練を選定し実施することが重要です。
 また、先に整理した外部防災施設では防災訓練を実施している場合もあり、企業や団体としての参加が可能な場合もあるので、それらを利用することや地域の防災訓練に参加することも有効です。


主な種類

内容の例

備考

消防訓練

・初期消火活動
・119番通報

・  特に、消火器の操作、放水等は実体験が大切。
・  消防署に依頼すれば、訓練の評価を受けられる。

避難訓練

・社員の避難
・顧客等の避難誘導

・  施設外への社員の避難訓練。
・  顧客等が敷地内にいる場合には、避難誘導も必須。

連絡訓練

・緊急連絡先への連絡
・緊急連絡網での連絡

・  緊急連絡(安否確認)で災害伝言ダイヤル171やweb171を利用する場合には、毎月1日や防災週間等に体験が可能。
(Web171の場合)  http://www.web171.jp/

参集訓練

・就業時間外の参集

・  予め指定した時間を指定して参集する場合と、期間を指定してその期間内で非常参集をかける場合がある。

図上訓練
(DIG)

・災害状況の検討
・防災対策の検討

・  地図を使って防災対策を検討する訓練。自治会等の市民レベルの訓練も盛んである。
DIG=Disaster Imagination Game
  (参考)静岡県HP
http://www.e-quakes.pref.shizuoka.jp/dig/index.htm

図上訓練
(シナリオ提示型)

・防災対策の手順確認

・  対応手順の確認に主眼が置かれ、決められた手順通りに対応を行う訓練。従来の自治体の総合訓練が相当する。

図上訓練
(シナリオ非提示型)

・防災対策の意思決定
(災害対策本部等)

・  訓練シナリオを事前に提示しない形式の訓練で、事前又は訓練中に付与される情報に基づき判断し行動する訓練。非常に高度な訓練であり、訓練の実施には高度なノウハウが必要となる。

地域の防災訓練

・初期消火活動
・炊き出し

・  地域企業または市民として地域の防災訓練に参加する。消火器の操作等の実体験ができるとともに、災害時における地域との連携に役立つ。



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