4 資金繰り・倒産
次に、中小企業の資金繰りの状況及び倒産状況について景況調査や日本銀行の統計、(株)東京商工リサーチのデータベースを用いてその推移を見ていく。
はじめに、中小企業の資金繰りDIの推移について見ると、中規模企業、小規模事業者とも、リーマン・ショック後の2009年を底としてそれ以降は着実に改善傾向を維持している。足下の2017年ではリーマン・ショック前の2007年を上回り、統計開始以降過去最高水準で推移している(第1-1-16図)。

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また、貸出態度DIの推移について見ても、リーマン・ショック後に大きく落ち込んだが、2009年以降は総じて回復基調にあり、2011年第3四半期以降は最近の金融機関の貸出態度について「緩い」と答えた企業の割合が「厳しい」と答えた企業の割合を年々上回りながら推移している(第1-1-17図)。

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次に、中小企業の貸出金の推移を確認すると、2011年まで弱含みで推移していたが2012年以降上昇傾向をたどり、足下について見ると統計開始以降過去最高水準で推移している(第1-1-18図)。

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倒産件数の推移について見ると、2008年の15,646件を山に9年連続で減少を続けている。直近では4年連続で1万件を下回っている。2017年の倒産件数は前年比0.4%減の8,405件となり、バブル期の1990年以来27年ぶりの低水準となった(第1-1-19図)。

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