2 導入しているITツールと機能連携
〔1〕導入しているITツール
第2-4-21図は、導入しているITツールの種類を表している。開発したシステム(外注、自社開発を問わず)の有無を見ると、開発したシステムを有する会社が約51%で、有しない会社が約49%であった。開発したシステムを有しない会社の内訳を見ると、「業務パッケージソフト(PCインストール型)のみ」が約3割、「業務パッケージソフト(PCインストール型)とクラウド・サービスの両方」が約12%、「クラウド・サービスのみ」が約6%であった。開発したシステムを有しない会社では業務パッケージソフト(PCインストール型)が現在も主流であるが、クラウド・サービスの導入も着実に進んでいる現れだと考えられる。

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〔2〕業務領域間の機能連携と導入しているITツール
業務パッケージソフト(PCインストール型)とクラウド・サービスで、業務領域間の機能連携の有無を比較したところ、「クラウド・サービスのみ」の場合が最も連携率が高く、「業務パッケージソフトのみ」の場合が最も低かった(第2-4-22図)。

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クラウド・サービスの導入により業務領域間の機能連携が進む理由の一つとして、業務パッケージソフトよりもクラウド・サービスの方が拡張性に優れている点が挙げられる。多くのクラウド・サービスのシステムはAPI8を有している。クラウド・サービスでは、このAPIを通じて連携することで、別のクラウド・サービスの機能を活用することができ、機能拡張が容易である。
8 Application Programming Interfaceの略称で、アプリケーションプログラムを容易に開発するために用意された関数やコマンド等をいう。