第2部 深刻化する人手不足と中小企業の生産性革命 

第2節 アウトソーシングの取組

人材活用という面においては、社内の人材のみではなく外部の人材を活用して業務を効率化するという方法もある。アウトソーシングの実施により、自社で不足する労働力を補ったり、自社に無いスキルを外部の人材に代替してもらうことによって質の高い成果物を得るなど、人手不足が深刻化している状況において効果的な取組となることが推察される。本節においては、経済産業省「平成28年企業活動基本調査」のほか、「人手不足対応に向けた生産性向上の取組に関する調査」(以下、「アンケート調査」という。)を用いて、中小企業におけるアウトソーシングの取組状況や実際に感じた効果等について、分析を行っていく。

1 アウトソーシングの取組の現状

〔1〕中小企業におけるアウトソーシングの取組状況

第2-3-9図は、中小企業における既存業務のアウトソーシングの取組状況を見たものである。アウトソーシングに取り組んだことがある企業は50.5%となっており、全体のうち14.1%が3年前に比べて積極化していることが分かる。他方で、アウトソーシングに取り組んでいない企業は49.5%となっている。

第2-3-9図 中小企業における既存業務のアウトソーシングの取組状況
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〔2〕人手不足感と、アウトソーシングの活用状況の関係

第2-3-10図は、人手不足感別に見た、アウトソーシングの活用状況である。人手が「大いに不足」と感じている企業においては、アウトソーシングに「取り組んでおり、3年前に比べて積極化している」割合が19.9%となっており、人手が「やや不足」または「ちょうどよい」と感じている企業と比べて割合が高くなっていることが見て取れる。人手不足感が強い企業においては、アウトソーシングという手段で一部の業務を外部に委託することで、業務の効率化を図っているものと推察される。

第2-3-10図 人手不足感別に見た、アウトソーシングの取組状況
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