第1部 小規模事業者の動向

第3節 地域における小規模事業者の意義

本節では、地域における小規模事業者の意義の視点から分析を行う。

1 地域における小規模事業者の存続期間

第1-4-28図は、2014時点で存在している小規模事業所のうち、30年前の1984年以前に事業所を開設した割合(30年以上存続している事業所の割合)と2005年以降に事業所を開設した割合について、その構成比率を示したものである。

これを見ると、都市部から地方部に行くに従い、30年以上存続している事業所の割合が高くなっていることが分かる。

これは、小規模事業者は、地方部に行くほど息の長い事業活動を続けていることの表れであるといえる。

第1-4-28図 2014年に存在する小規模事業所の開設時期
Excel形式のファイルは こちら

また、第1-4-29図は、2014時点で存在している中規模事業所について、第1-4-28図と同様に分析したものである。

これを見ると、中規模事業所はいずれの地域区分においても第1-4-28図で見た、小規模事業所と比べると中規模事業所の方が1984年以前に開設した割合が低く、2005年以降に開設した事業所数の割合が高い。また地域区分による差も小規模事業所ほどではないことが分かる。

このことから、中規模事業者の方が小規模事業者に比して新陳代謝が活発であるという見方をすることができる。

第1-4-29図 2014年に存在する中規模事業所の開設時期
Excel形式のファイルは こちら
前の項目に戻る 次の項目に進む