2 小規模事業所数の推移
第1-1-15図は、我が国の事業所数の経年推移を企業規模別に見たものである。
これを見ると、小規模事業所数は1989年までは増加しており、ピーク時の1989年には約509万事業所となっていた。それ以降は減少に転じ、2014年には約401万事業所となっている。25年間で約108万事業所が減少(▲21%)したことになる。これは、平均して年間約4.3万事業所のペースで減少していることになる。
また、2004年から2014年までの10年間で見ても約32万事業所が減少(▲7%)しており、平均して年間約3.2万事業所のペースで減少していることになる。
近年では、2009年から2012年の3年間で約33万事業所が減少(▲8%)し、平均して年間約11万事業所のペースで減少していたが、直近の2012年から2014年までの2年間では約1万事業所の増加(+0.3%)となった。
第1-1-16図は、小規模事業所数の長期的な推移を業種別に見たものである。
これを見ると「小売業(含む飲食店)」はピーク時の1981年から2014年までの33年間で約51%減、「製造業」はピーク時の1981年から2014年までの33年間で約47%減とほぼ半減している。また、「サービス業」及び「不動産業」は微増傾向であり、それ以外の業種ではほぼ横ばいとなっている。
前記の各年毎の小規模事業所数の推移を業種別構成比で見たものが第1-1-17図である。
これを見ると、1963年から2014年にかけて、「小売業(含む飲食店)」と「製造業」の割合は次第に低下してきている。
その一方で1963年から2009年にかけて「サービス業」と「建設業」、「不動産業,金融保険業」の割合が次第に上昇してきていたが、2009年から2014年にかけて「サービス業」の割合が特に高まり、第1位の割合となった。
また、「卸売業」の割合は、1963年から2006年にかけては低下傾向であったが、2006年以降、増加傾向に転じていることが分かる。
第1-1-16図で見た、小規模事業所数の長期的な推移の中で、最も事業所数の多い「小売業(含む飲食店)」の内訳を示したものが第1-1-18図である。
これを見ると1986年から2014年にかけて、「飲食店等」を始めとする「飲食料品小売業」など、全ての業種において事業所数が減少傾向にあるが、2012年から2014年かけて「飲食店等」が微増となった。