第1部 平成27年度(2015年度)の中小企業の動向 

第2節 中小企業の収益構造と課題

1 中小企業の収益の状況

前節では、中小企業の現状について、中小企業数の減少ペースは緩やかとなり、倒産、休廃業・解散件数も減少しており、景況・資金繰りも改善してきていることが分かったが、次に中小企業の収益の状況について確認する。

景況調査の採算(経常利益)DIを見ると、リーマン・ショックの影響もあり、2008年から2009年第1四半期にかけて大幅に低下したが、以降はおおむね上昇傾向にある(第1-2-10図)。2014年第2四半期から2015年第1四半期に低下したが、第2四半期は上昇に転じ、足下では再び低下した。

第1-2-10図 中小企業の採算(経常利益)DIの推移
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次に、経常利益の実額について財務省「法人企業統計調査」を利用して確認すると、中小企業の経常利益は、2013年以降はおおむね増加傾向にあり、水準としても足下の2015年10-12月期(後方4四半期移動平均)は過去最高水準となった(第1-2-11図〔1〕)。

第1-2-11図〔1〕 経常利益の推移(規模別)
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年度ベースで長期的に経常利益の規模別の推移を見ても、特に大企業の伸び幅が大きいが、中小企業についても2010年度以降は安定して伸びており、どちらもリーマン・ショック前の水準を上回り、過去最高水準にある(第1-2-11図〔2〕)。

第1-2-11図〔2〕 経常利益の長期推移(規模別)
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