第1部 平成26年度(2014年度)の中小企業・小規模事業者の動向

7 企業収益

続いて、分配面について見ていく。

まずは、企業収益の動向について見ていく。第1-1-10図は、経常利益の動向を、財務省「法人企業統計季報」により、リーマン・ショック前の2007年を100とする後方4期移動平均値で見たものである。これによると、製造業では、2013年1-3月期以降、大企業が先行する形で国内企業の経常利益は持ち直しており、中小企業においても持ち直しの動きがみられるが、2014年以降は円安方向の動きに伴う原材料・エネルギーコストの上昇等を背景に持ち直しに足踏みがみられる。非製造業では、2013年1-3月期以降、大企業が先行する形で国内企業の経常利益は持ち直しており、2014年以降は中小企業においても持ち直している。また、非製造業では、大企業、中小企業ともに足下の経常利益の水準がリーマン・ショック前の水準を大きく上回る状況となっている。ただし、指数は後方4期移動平均値で見ているため、企業の利益の現状よりも遅行して推移している点に留意する必要がある。

第1-1-10図業種別・企業規模別に見た経常利益の推移
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