トップページ 白書・統計情報 中小企業白書 2020年版 中小企業白書(HTML版) 令和元年度において講じた中小企業施策 第4章 災害からの復旧・復興、強靱化

令和元年度において講じた中小企業施策

第4章 災害からの復旧・復興、強靱化

第1節 2019年度発生した災害からの復旧・復興支援

1.日本政策金融公庫による資金繰り支援【財政投融資】

日本政策金融公庫が、山形県沖を震源とする地震により被害を受けた中小企業・小規模事業者の事業再開に向けた資金繰り支援を実施した。(新規)

2.信用保証協会による資金繰り支援

山形県沖を震源とする地震により被害を受けた中小企業・小規模事業者を対象に、既存の一般保証とは別枠のセーフティネット保証を実施。2019年度(2019年12月末まで)の保証承諾実績は、15件、約7億円となった。

3.商工団体等の相談窓口の設置

山形県及び新潟県内の日本政策金融公庫、商工中金、信用保証協会、商工会議所、商工会連合会、中小企業団体中央会、中小企業基盤整備機構地域本部等及び経済産業局に設置した相談窓口において被災中小企業者等からの経営・金融相談等にきめ細かく対応した。(新規)

1.商工団体等の相談窓口の設置

佐賀県内の日本政策金融公庫、商工中金、信用保証協会、商工会議所、商工会連合会、中小企業団体中央会、中小企業基盤整備機構地域本部等及び経済産業局に設置した相談窓口において被災中小企業者等からの経営・金融相談等にきめ細かく対応した。(新規)

2.日本政策金融公庫による資金繰り支援【財政投融資】

日本政策金融公庫が、令和元年8月の前線に伴う大雨による災害により被害を受けた中小企業・小規模事業者の事業再開に向けた資金繰りを支援。2019年12月末までの貸付実績は、約100件、約6億円となった。(新規)

3.信用保証協会によるセーフティネット保証4号

令和元年8月の前線に伴う大雨による災害により被害を受けた中小企業・小規模事業者を対象に、既存の一般保証とは別枠のセーフティネット保証を実施。2019年度(2019年12月末まで)の保証承諾実績は、7件、約0.3億円となった。

4.小規模企業共済災害時貸付の適用

令和元年8月の前線に伴う大雨による災害により被災した佐賀県内の各市町の小規模企業共済契約者に対し、中小企業基盤整備機構が当該小規模企業共済契約者の納めた掛金の7~9割の額(上限、1,000万円)までを限度に、原則として即日で低利で融資を行う災害時貸付を実施。(新規)

5.小規模事業者持続的発展支援事業(被災地型持続化補助金)【H30年度補正予算:1100億円の内数】

令和元年8月の前線に伴う大雨により直接又は間接的に被害を受けた小規模事業者に対して、本補助事業を実施し、早期に新たな経営計画を作成し、事業再建に取り組むにあたり、その経営計画に沿って販路開拓に取り組むために要する経費の一部を支援した(採択件数:87件)。(新規)

6.ものづくり補助金の被災地向け公募期間延長と被災事業者の優先採択

令和元年8月の前線に伴う大雨による災害により被災した佐賀県に所在する事業者について19日間、公募期間を延長するとともに、佐賀県武雄市、大町町に所在する事業者の優先採択を実施した。

1.日本政策金融公庫による資金繰り支援【財政投融資】

日本政策金融公庫が、令和元年台風第15号による災害により被害を受けた中小企業・小規模事業者の事業再開に向けた資金繰りを支援。2019年12月末までの貸付実績は、約360件、約30億円となった。(新規)

2.信用保証協会による資金繰り支援

令和元年台風第15号による災害により被害を受けた中小企業・小規模事業者を対象に、既存の一般保証とは別枠のセーフティネット保証及び災害関係保証を実施。2019年度(2019年12月末まで)の保証承諾実績は、542件、約166億円となった。

3.ものづくり補助金の被災地向け公募期間延長と被災事業者の優先採択

令和元年台風15号により被災した千葉県に所在する事業者について19日間、神奈川県に所在する事業者について7日間、公募期間を延長するとともに、千葉県鋸南町に所在する事業者の優先採択を実施した。

4.小規模企業共済災害時貸付の適用

令和元年台風第15号により被災した千葉県内の各41市町村及び東京都大島町の小規模企業共済契約者に対し、中小企業基盤整備機構が当該小規模企業共済契約者の納めた掛金の7~9割の額(上限、1,000万円)までを限度に、原則として即日で低利で融資を行う災害時貸付を実施。(新規)

5.小規模事業者持続的発展支援事業(被災地型持続化補助金)【H30年度補正予算:1100億円の内数】

令和元年台風第15号により直接又は間接的に被害を受けた小規模事業者に対して、本補助事業を実施し、早期に新たな経営計画を作成し、事業再建に取り組むにあたり、その経営計画に沿って販路開拓に取り組むために要する経費の一部を支援した(採択件数:514件)。(新規)

6.雇用調整助成金の特例【H31年度当初予算:62.3億円】

雇用調整助成金は、景気の変動、産業構造の変化等の経済上の理由によって事業活動の縮小を余儀なくされた事業主が、一時的に休業、教育訓練又は出向を行って労働者の雇用の維持を図る場合に、休業手当、賃金などの一部を助成するものである。台風第15号・19号・20号・21号の影響を受けて事業が縮小した事業主に対しては、雇用調整助成金の特例措置を実施し、支給要件を緩和した。また、台風第19号・20号・21号に関しては、加えて、助成率の引き上げ等、更なる雇用調整助成金の特例措置を実施した。(継続)

1.日本政策金融公庫による資金繰り支援【財政投融資】

日本政策金融公庫が、令和元年台風第19号等による災害により被害を受けた中小企業・小規模事業者の事業再開に向けた資金繰りを支援。2019年12月末までの貸付実績は、約820件、約120億円となった。(新規)

2.信用保証協会による資金繰り支援

令和元年台風第19号等による災害により被害を受けた中小企業・小規模事業者を対象に、既存の一般保証とは別枠のセーフティネット保証及び災害関係保証を実施。2019年度(2019年12月末まで)の保証承諾実績は、580件、約111億円となった。

3.小規模企業共済制度の特例災害時貸付け

令和元年台風第19号により被災した14都県390市区町村で直接的な被害を受けた小規模企業共済契約者に対し、中小企業基盤整備機構が当該小規模企業共済契約者の納めた掛金の7~9割の額(上限2,000万円)までを限度に、無利子で融資を行う特例災害時貸付を実施。(新規)

4.政府関係金融機関の運営に必要な経費‐令和元年台風第19号等災害マル経【R1年度補正予算:9.0億円】

令和元年台風第19号、第20号及び第21号により直接又は間接的に被害を受けた小規模事業者に対し、無担保・無保証人・低利で利用できる日本政策金融公庫によるマル経融資の貸付限度の拡充や金利の引下げを実施した。(新規)

5.下請取引についての親事業者への配慮要請

「令和元年台風第19号等の暴風雨による災害」に関し、被災地域の経営基盤の弱い中小企業・小規模事業者に対する影響を最小限とするため、経済産業大臣名(他省庁所管の業界については主務大臣との連名)で、業界団体代表者に、不当な取引条件の押し付けが無いよう、親事業者の必要な配慮等について要請文書を発出した。(新規)

6.(再掲)雇用調整助成金の特例【H31年度当初予算:62.3億円】

7.中小企業等グループ補助金【R1年度補正予算:179億円】

令和元年台風第19号等に係る被災地域の復旧及び復興を促進するため、複数の中小企業等から構成されるグループが復興事業計画を作成し、地域経済や雇用維持に重要な役割を果たすものとして県から認定を受けた場合に、計画実施に必要な施設・設備の復旧にかかる費用に対して、国が1/2、県が1/4の補助を実施した。(新規)

8.被災小規模事業者再建事業(持続化補助金)【R1年度予備費:279.1億円、R1年度補正予算:57.6億円】

令和元年台風第19号、第20号及び第21号により直接又は間接的に被害を受けた小規模事業者に対して、本補助事業を実施し、早期に新たな事業計画を作成し、事業再建に向けた取組に要する経費の一部を支援した。(新規)

9.地域企業再建支援事業(自治体連携型補助金)【R1年度予備費:52.9億円、R1年度補正予算:41.0億円】

令和元年台風第19号等の災害による中小企業被害が多大な地方公共団体が、地域企業の復旧・再建を支援していく取組を着実に実行できるようにしていくため、地方公共団体に対して、その実行に係る経費の一部を補助する制度を創設した。(新規)

10.中小企業組合共同施設等復旧事業【R1年度予備費:2.0億円、R1年度補正予算:0.2億円】

令和元年台風第19号、21号により被害を受けた、事業協同組合等の共同施設の災害復旧事業に要する経費の一部を補助した。(継続)

11.商店街災害復旧等事業(台風第19号)【R1年度予備費:15.7億円の内数】

令和元年台風第19号による被害を受けた商店街に対し、〔1〕被災したアーケードの改修、共同施設の改修、街路灯の設備の改修等に要する費用に対する支援(施設復旧事業)や、〔2〕商店街のにぎわいを取り戻すための事業に係る費用に対し支援(にぎわい創出事業)を行った。令和元年度の2月上旬時点において、〔1〕施設復旧事業については、6件交付決定し、〔2〕にぎわい創出事業については、79件採択した。(新規)

12.よろず支援拠点事業・専門家派遣事業等【H31年度当初予算:47.8億円の内数、R1年度予備費:2.0億円、R1年度補正予算:10.0億円】

令和元年台風19号等の被災地域14都県のよろず支援拠点等のコーディネータを増員し、2019年に発生した台風第19号等により生じた経営相談に対応するための体制を強化した。また、風評被害等による顧客離れ対策などの経営課題に対応するため、被災地域14都県の中小企業・小規模事業者に専門家等を派遣した。(継続)

13.地域の魅力発信による消費拡大事業【R1年度予備費予算:4.9億円】

令和元年台風第19号等の影響を受けた地域の被害情報の把握、観光客に関する嗜好・トレンド等のデータ・情報分析を通じ、風評被害や自粛ムードの払拭に向けた適切な方策を実施するとともに、地域の状況に応じた需要喚起・プロモーション支援や地域産品・サービスの磨き上げに取り組み、地域の魅力の集中的な発信と地域の消費拡大を図った。また、インフルエンサー・バイヤー等の招聘による産業観光・ビジネスインバウンド促進や、既存のイベント等も活用しつつ、風評被害対策や需要喚起に向けた商談会・セミナー等を開催した。(新規)

14.石油製品販売業早期復旧支援事業【R1年度予備費:3.0億円、R1年度補正予算:1.1億円】

被災者の生活再建や被災地域の復旧等に必要不可欠なサービスステーション(以下「SS」という。)の機能回復のため、令和元年台風第19号等により被災したSSを対象として、被害を受けた計量機等の設備等の補修又は入替工事に要する経費の一部を支援した。(新規)

15.仮設施設整備支援事業(令和元年台風第19号)【R1年度予備費:15.7億円の内数】

令和元年台風第19号の被害を受けた中小企業者等の早期事業再開を支援するため、自治体が整備する仮設店舗等の費用を中小企業基盤整備機構が助成する事業の受付を行った。(新規)

第2節 資金繰り支援

1.被災中小企業への資金繰り支援(政策金融)【財政投融資】

東日本大震災及び熊本地震により被害を受けた中小企業・小規模事業者への資金繰り支援として、日本政策金融公庫及び商工中金において、「東日本大震災復興特別貸付」及び「平成28年熊本地震特別貸付」を継続的に実施している。本制度の運用開始後、2019年12月末までの貸付実績は、東日本大震災復興特別貸付が、約30万4,000件、約6兆1,000億円、平成28年熊本地震特別貸付が、約1万8,000件、約2,400億円となった。また、東日本大震災においては、原発事故に係る警戒区域等の公示の際に当該区域内に事業所を有していた中小企業・小規模事業者や、地震・津波により事業所等が全壊・流失した中小企業・小規模事業者に対して、県の財団法人等を通じ、貸付金利を実質無利子化する措置を引き続き実施した。さらに、平成30年7月豪雨により被害を受けた中小企業・小規模事業者への資金繰り支援として、日本政策金融公庫において「平成30年7月豪雨特別貸付」実施。本制度の運用開始後2019年12月末までの貸付実績は約1,600件、約180億円となった。(継続)

2.マル経・衛経融資の貸付限度額・金利引下げ措置の拡充【財政投融資】

東日本大震災、平成28年熊本地震、平成30年7月豪雨及び令和元年台風第19号等により直接又は間接的に被害を受けた小規模事業者に対し、無担保・無保証人・低利で利用できる日本政策金融公庫によるマル経・衛経融資の貸付限度の拡充や金利の引下げを実施した。(継続)

3.被災中小企業への資金繰り支援(信用保証)

東日本大震災により被害を受けた中小企業・小規模事業者を対象に、既存の一般保証や災害関係保証、セーフティネット保証とは別枠の新たな保証制度を2011年度に創設。2019年度も特定被災区域内において引き続き実施した(保証割合100%。保証限度額は無担保8,000万円、最大2億8,000万円。)。本制度の運用を開始した2011年5月23日から2019年12月末までの保証承諾実績は、約14.6万件、約2兆9,400億円であった。また、2016年4月に発生した熊本地震により被害を受けた中小企業・小規模事業者を対象に、既存の一般保証とは別枠のセーフティネット保証及び災害関係保証を引き続き実施した。両制度の2019年12月末までの保証承諾実績は、合計で約8,274件、約1,321億円であった。(継続)

4.原子力災害に伴う「特定地域中小企業特別資金」

原子力発電所事故の被災区域に事業所を有する中小企業等が福島県内において事業を継続・再開する場合に必要な事業資金(運転資金・設備資金)を長期・無利子、無担保での融資を行った。(継続)

第3節 二重債務問題対策

1.「産業復興相談センター」及び「産業復興機構」による再生支援【H31年度当初予算:9.7億円】

東日本大震災の被災各県の中小企業再生支援協議会の体制を拡充するかたちで2011年度に設置した、総合相談窓口である「産業復興相談センター」と、債権買取等を行う「産業復興機構」による中小企業等の事業再生支援を引き続き実施した。各県の産業復興相談センターにおいては、2019年12月31日までに6,592件の事業者からの相談を受け付けており、金融機関等による金融支援について合意を取り付けた案件は1,275件、うち債権買取を決定した案件は339件となった。(継続)

2.「株式会社東日本大震災事業者再生支援機構」による再生支援

被災事業者の二重ローン問題に対応するため、東日本大震災事業者再生支援機構では旧債務に係る返済負担の軽減等の支援を実施した。2012年3月5日の業務開始以来これまでに2,923件の相談を受け付けており、そのうち743件の事業者に対して、債権買取等の再生支援を行う旨の決定をした(2020年2月末現在)。(継続)

3.再生可能性を判断する間の利子負担の軽減

東日本大震災及び原子力発電所の事故による被害を受けた中小事業者等が産業復興相談センターを活用した事業再生に取り組む際に、再生計画策定支援の期間中に発生する利子を補填することにより、早期の事業再生の実現を図ることを目的とする事業であり、2011年度に創設した。本施策については2019年度も引続き実施した。(継続)

4.被災中小企業復興支援リース補助事業の実施

被災中小企業の二重債務負担の軽減を図るため、東日本大震災に起因する設備の滅失等により債務を抱えた中小企業に対し、設備を再度導入する場合のリース料の10%を補助した。(継続)

第4節 工場等の復旧への支援

1.中小企業組合等共同施設等災害復旧事業【H31年度当初予算:75.8億円】

東日本大震災に係る被災地域の復旧及び復興を促進するため、〔1〕複数の中小企業等から構成されるグループが復興事業計画を作成し、地域経済や雇用維持に重要な役割を果たすものとして県から認定を受けた場合に、計画実施に必要な施設・設備の復旧にかかる費用に対して、国が1/2、県が1/4の補助、〔2〕商工会等の中小企業者のための指導・相談施設等の災害復旧事業にかかる費用に対して、国が1/2の補助を実施し、被災した中小企業等のグループ等の施設の復旧等に対して支援を行った。(継続)

2.施設・設備の復旧・整備に対する貸付け

東日本大震災により被害を受けた中小企業者が、県から認定を受けた復興事業計画に基づいて、その計画を実施するために必要な施設・設備の復旧・整備を行う場合に、中小企業基盤整備機構と県が協力して、必要な資金の貸し付けを行った。(継続)

3.仮設施設整備事業・仮設施設有効活用等助成事【H31年度当初予算:13.0億円の内数】

東日本大震災の被害を受けた中小企業者等の早期事業再開を支援するため、中小企業基盤整備機構が仮設工場や仮設店舗等を整備し被災市町村あて譲渡を行い、当該市町村が被災事業者に原則無償で区画を貸し出す事業を実施。2020年1月末までに6県53市町村648案件の施設を設置した。また、2014年4月より仮設施設の本設化、移設、撤去に要する費用の助成事業を実施し、2020年1月末までに135案件の助成を行った。(継続)

4.事業復興型雇用確保事業

被災地の深刻な人手不足等による雇用のミスマッチに対応するため、産業政策と一体となった雇用面での支援を実施した。(継続)

第5節 防災・減災対策

1.中小企業強靱化法

中小企業の事業活動の継続に資するための中小企業等経営強化法等の一部を改正する法律案(中小企業強靱化法案)を第198回国会に提出しており、〔1〕中小企業の事業継続力強化のために必要な計画認定制度の創設し、各種支援を措置〔2〕商工会・商工会議所による支援体制の強化〔3〕遺留分に関する民法特例の対象を個人事業者へ拡大するなど、中小企業の災害対応力を高めるとともに、円滑な事業承継を促進するための措置を盛り込んでいる。(新規)

2.中小企業防災・防災減災投資促進税制【税制】

中小企業等経営強化法における「事業継続力強化計画」又は「連携事業継続力強化計画」の認定を受けた中小企業・小規模事業者が、当該計画に記載された、自家発電設備や止水板等の防災・減災設備を取得し、事業の用に供した場合に、特別償却(20%)ができる措置を令和元年度税制改正において創設した。(新規)

3.社会環境対応施設整備基金(BCP融資)【財政投融資】

中小企業による、災害発生時の事業継続の観点から防災に資する設備等の整備を支援するもので、中小企業が策定したBCPや国から認定を受けた事業継続力強化計画に基づき、防災・減災に資する施設等の整備を行うために必要な設備資金及び長期運転資金の貸付を行った。(継続)

4.小規模事業者支援法による事業継続力強化支援計画の創設

小規模事業者支援法に基づき、商工会・商工会議所が、地域の防災を担う市町村と連携し、事業継続力強化のための支援を行う計画を作成し、都道府県知事が認定する制度を創設した。2020年2月時点において、ガイドラインを策定したのは33都道府県。(認定計画数:10件(2020年2月末時点。))(新規)

第6節 その他の対策

1.特別相談窓口等の設置

全国の日本公庫、商工中金、信用保証協会、商工会議所、商工会連合会、中小企業団体中央会、中小機構地域本部等及び経済産業局に特別相談窓口を設置し、東日本大震災の被災中小企業者等からの経営・金融相談に応じた。(継続)

2.中小企業電話相談ナビダイヤルの実施

どこに相談したらよいか困っている中小企業のために、一つの電話番号で最寄りの経済産業局につながる「中小企業電話相談ナビダイヤル」を実施した。(継続)

3.官公需における被災地域等の中小企業者に対する配慮

「令和元年台風第19号の暴風雨による災害」に関し、被災地域の中小企業・小規模事業者に対する官公需における配慮について、11月8日付で中小企業庁長官名にて各府省等あて要請文書を発出した。また、引き続き、東日本大震災、平成28年熊本地震及び平成30年7月豪雨の被災地域等の中小企業・小規模事業者に対する官公需における配慮等を、「中小企業者に関する国等の契約の基本方針」に盛り込み、周知徹底を図った。(新規)

4.特定求職者雇用開発助成金(被災者雇用開発コース)【H31年度当初予算:0.8億円】

東日本大震災による被災離職者等の方を、ハローワーク等の紹介により、継続して1年以上雇用することが見込まれる労働者として雇い入れる事業主に対して、助成金を支給する。また、対象労働者を10人以上雇い入れる事業主に対して助成金を上乗せする。(継続)

5.放射線量測定指導・助言事業【H31年度当初予算:0.3億円】

避難指示区域等の見直しにより原子力被災企業の事業再開や企業立地の進展が見込まれることから、福島県内企業等からの要請に応じて、専門家チームを派遣するとともに、福島県内の事業所において、工業製品等の放射線量測定等に係る指導・助言を行い、工業製品等に係る風評払拭に取り組んだ。(継続)

6.原子力災害対応雇用支援事業【H31年度当初予算:10.0億円】

民間企業・NPO等への委託により、福島県の被災求職者に対して一時的な雇用・就業機会を提供し、生活の安定を図った。(継続)

7.被災地の人材確保対策事業【H31年度当初予算:8.8億円】

被災地に若者や専門人材等の幅広い人材を呼び込むとともに、人材獲得に成功した好事例を被災地に広めた。また、2018年度から関係人口を増やす取り組みを行った。(継続)

8.地域復興実用化開発等促進事業(福島イノベーション・コースト構想推進施設整備等補助金)【H31年度当初予算:57.0億円】

ロボット技術など福島イノベーション・コースト構想の重点分野(*)について、地元企業との連携等による地域振興に資する実用化開発等の費用の支援を行った。(継続)*廃炉、ロボット、エネルギー、環境・リサイクル、農林水産業、医療機器等の分野を言う。

9.中小・小規模事業者の事業再開等支援事業【156.4億円(基金総額)】

福島県の原子力被災12市町村で被災した中小事業者の自立を集中的に支援し、当該地域における働く場の創出や、買い物をする場などまち機能の早期回復を図るため、事業再開等に要する設備投資等の費用の一部補助。(継続)

10.原子力災害被災地域における創業等支援事業【2019年度予算:1.9億円】

福島県の原子力被災12市町村のまち機能の回復やそれを通じた被災事業者の自立に向け、創業や12市町村外からの事業展開等に際して必要となる設備投資等に対する補助を行うとともに、12市町村における創業等の活動・取組の促進に向けた環境の整備を行った。(継続)

11.生活関連サービスに要する移動・輸送手段の確保支援事業【2019年度予算:1.5億円】

福島県の原子力被災12市町村において、地元商店による共同配達や医療サービス等に必要な移動・輸送手段の支援を行った。(継続)

12.人材マッチングによる人材確保支援事業【2019年度予算:6.1億円】

福島県の原子力被災12市町村において、被災事業者等の人材不足を解消するため、人材コーディネータが被災事業者の人材ニーズをきめ細かく把握し、インターネット等を通じて求人情報を発信し、12市町村内外の人材と被災事業者等とのマッチング支援を行った。(継続)

13.6次産業化等へ向けた事業者間マッチング事業【2019年度予算:3.7億円】

事業者の販路開拓や新ビジネス創出等のため、事業者間マッチング等を行った。具体的には、事業者間のマッチングに加え、マッチング後の事業が円滑に進むように専門家による指導等により事業者のサポートを行った。(継続)

14.福島相双復興官民合同チーム専門家支援事業【82.0億円(基金総額)】

官民合同チームにおける専門家による訪問・相談支援体制を強化。カウンセラー、コンサルタント、中小企業診断士等の専門家を交えたチームを構築し、事業展開、承継・転業、生活再建等の課題について、事業者に寄り添ったコンサルティング支援を実施。(継続)

15.地域の魅力等発信基盤整備支援事業【H31年度当初予算:2.3億円】

福島県の伝統・魅力等を発信する民間団体等の支援及び有効な発信手段の選定、発信手段と親和性のあるコンテンツの制作、発信後の効果測定当の実施により、原子力被災12市町村を中心とした風評被害の払拭や交流人口増加による事業基盤の安定を目指す。(継続)

16.自立・帰還支援雇用創出企業立地補助金【H31年度基金積増額:88.0億円】

福島県12市町村の避難指示区域等で工場・店舗等の新増設を行う企業に対し、その費用を補助し、雇用創出、産業集積を図り、加えて、住民の帰還や産業立地を促進し、商業回復を進めるための支援を行った。(継続)