第3部 小規模事業者の防災・減災対策 

5 まとめ

本節では、小規模事業者における損害保険・火災共済の活用状況などについて分析してきた。多くの小規模事業者は何らかの損害保険・火災共済に加入している一方、加入を意識したことがないなどの理由で未加入の者も一定数存在している。

加入していた事業者には、過去の被災時に損害保険・火災共済を使用して事業再開に役立ったという声が多かった。一方、役立たなかった場合の理由としては、自身が被災した災害が補償の対象外となることが大部分を占めていることが分かった。

水災による被害への補償については、補償が小さくなるほど、被災時における事業復旧への貢献度が低下することが分かった。なお、水災被害への補償を手厚くしていなかった理由には、何かしらの補償に加入していれば安心と考えていた、ハザードマップなどで浸水リスクを把握せずに水災のリスクは低いと判断していた、という回答が多いことも分かった。

損害保険・火災共済は、被災時において小規模事業者が必要な資金を確保し、その後の円滑な事業継続につなげるために重要な役割を果たす。平時から、加入している商品の補償内容を把握し、自社が抱えるリスクをカバーできる状況にしておくことが求められているといえよう。

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