第3部 小規模事業者の防災・減災対策

2 損害保険・火災共済の効果

第3-2-15図は、過去の被災時における、事業復旧に対する損害保険・火災共済の貢献度を示している。「役立った」、「やや役立った」の合計が半数を超えており、被災時における小規模事業者の資金確保を通じて復旧・復興に貢献していることが分かる。

第3-2-15図 被災時における損害保険・火災共済の貢献度
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第3-2-16図は、被災時に損害保険や火災共済が「役立った」、「やや役立った」と回答した事業者が、そう考えた理由を示したものである。「保険金や共済金の支払いが迅速だった」や「復旧資金の確保により事業を継続することができた」の項目が上位に挙げられている。

第3-2-16図 損害保険や火災共済が役立ったと感じた理由
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第3-2-17図は、被災時に、損害保険や火災共済が事業復旧に対し「あまり役立たなかった」、「全く役立たなかった」と回答した事業者が、そう考えた理由である。最も回答割合が高かったのは、「被災した災害は補償の対象外であった」となっている。

第3-2-17図 損害保険や火災共済の使用時に役立たなかったと感じた理由
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損害保険などに加入していても、補償の内容によって保険金支払いの対象外になる場合があり、それが役立たなかったと感じる主な要因になっていると推察される。被災時のリスクに十分に備えるには、加入している損害保険・火災共済における補償内容の確認及び見直しなどが重要であるといえよう。

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