第3部 小規模事業者の防災・減災対策

2 リスクを把握する際における支援者

第3-2-3図は、リスクを把握できている小規模事業者が、自社の抱えるリスクを把握するに当たって支援を受けた者を示している。「特になし(自社のみで対応)」との回答が最も多くなっており、既に取り組んでいる事業者においては、周囲の支援を受けずに自力でリスク把握に取り組む者が多いことが分かる。他方、外部からの支援を受けた者では、「地域の支援機関(商工会・商工会議所、中小企業団体中央会など)」が最も多いことが分かる。次いで、「取引のある保険会社、保険代理店」となっており、保険販売の際などに、小規模事業者が自社の抱えるリスクを把握する機会が提供されているものと推察される。また、「仕入先」や「販売先」など、サプライチェーン上の取引先に該当する者から支援を受けているケースも一定数存在しており、サプライチェーン単位での災害対応を進める観点からの取組も見て取れる。これに加え、「行政機関」、「取引のある金融機関」など、自然災害以外でも経営支援を行っている支援者が自然災害に対しても支援を行っていることが分かる。こうした小規模事業者を取り巻く周囲の関係者の働きかけも、リスク把握において一定の効果があるといえよう。

第3-2-3図 自然災害に関して自社が抱えるリスクを把握する際に支援を受けた者
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