第2節 まとめ
2018年の小規模事業者の業況は、災害の影響で一時的に落ち込みが見られるものの総じて改善傾向にあること、売上高や設備投資に増加の兆しが見えたこと、経常利益は緩やかな回復基調にあること、資金繰りはリーマン・ショック前の水準を超えて改善しているなど、経済の好循環が小規模事業者にも行きわたり始めている様子がうかがえる。
他方で、中規模企業との差は依然として残っていること、交易条件が悪化していることなど、経済の好循環を漏れなく浸透させていくに当たっての課題も見られる。今後小規模事業者が更なる発展を遂げるためには、これらの課題に向き合い克服する努力、そして政府や関係諸機関のきめ細やかな支援が必須となろう。