中小企業の価格転嫁・取引適正化について佐藤内閣官房副長官が関係省庁に指示を行いました
2025年12月22日、佐藤内閣官房副長官の下で「第1回賃上げに向けた中小企業等の活力向上に関するワーキンググループ」を開催しました。
今回のワーキンググループの議論においては、各省から取引適正化に向けた取組の状況について報告があったほか、公正取引委員会からは、2026年1月1日施行の取適法(概要はコチラ)の周知状況や「労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針」の改正についての報告がありました。しめくくりでは、佐藤副長官から各省庁に対し、「官公需を含む価格転嫁、取引適正化の徹底」と「省力化投資・生産性の向上」を、車の両輪で進めることが重要であり、各省庁において、これらの取組を一層進めるよう指示がありました
1.賃上げに向けた中小企業等の活力向上に関するワーキンググループ
賃上げに向けた中小企業等の活力向上に関するワーキンググループは、官公需や「労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針」の徹底を含む価格転嫁・取引適正化、省力化投資を含む生産性向上、人手不足等、中小企業・小規模事業者が抱える課題の実態を把握し、対応策を検討する関係省庁連絡会議です。本ワーキンググループは、これまで実施してきた「中小企業等の活力向上に関するワーキンググループ」を改組し、「労務費の適切な転嫁のための関係省庁連絡会議」及び「省力化投資促進プランの策定と実行のための関係府省連絡会議」の議論を引き継ぐ形で開催するものです。
これまで、業界ごとの商慣行を踏まえた取引適正化を進めるため、業界団体が策定する「自主行動計画」の徹底や改定の呼びかけ、価格転嫁の推進、手形サイトの短縮や現金払いの促進といった支払条件の改善、中小受託取引適正化法(取適法)・受託中小企業振興法(振興法)の改正内容の周知の呼びかけなどを議論してきました。
佐藤内閣官房副長官の総覧の下、内閣官房日本成長戦略本部事務局長代理、公正取引委員会事務総局経済取引局長、厚生労働省政策統括官(総合政策担当)及び中小企業庁長官が主査を務め、各業界を所管する関係省庁の局長級が参加しています。
2.今回の議論について
今回のワーキンググループでは、官公需を含む価格転嫁・取引適正化と省力化投資についての報告がありました。
官公需を含む価格転嫁・取引適正化については、中小企業庁から、各省庁による業界への取引適正化要請等の状況について報告があったほか、各省庁からも所管業界における取引適正化の取組について説明がありました。また、公正取引委員会から下請法の執行状況・取適法の施行準備状況、及び労務費転嫁指針の改正についての説明が、財務省・総務省・日本成長戦略本部事務局からは官公需における価格転嫁の推進に向けた取組についての報告がありました。
省力化投資については、警察庁から省力化投資促進プランにおける警備業の追加について報告がありました。
3.佐藤内閣官房副長官の発言要旨
- 高市内閣では、所得を増やし、消費マインドを改善し、事業収益が上がる好循環を実現することにより、今の暮らしや未来への不安を希望に変える「強い経済」の構築を目指しています。
- 賃上げの実現なくして「強い経済」の実現はありません。「政府は、賃上げを事業者の皆様に丸投げせず、継続的に賃上げができる環境を整備する」というのが高市内閣の方針です。
- 物価上昇を上回る賃上げを実現し、定着させていくためには、「官公需を含む価格転嫁・取引適正化の徹底」と「省力化投資・生産性の向上」に、車の両輪として取り組んでいくことが必要です。
- 本日の会合では、各省庁から取組状況の報告を受けました。報告を踏まえまして、各業界における取組を一層進めるため、各省庁におかれましては必要な対応を取るよう、お願いいたします。詳細は、配布している別紙のとおりですが、5点、申し上げます。
- まず第1点目。価格転嫁を阻害する商習慣の洗い出し、自主行動計画の改定など、これまでの要請事項について、改めて所管業界における取組状況を確認し、これが進捗するよう指導してください。特に、中小企業庁の調査において、価格転嫁の状況が芳しくない、「トラック運送」、「通信」、「広告」、「農業・林業」、「廃棄物処理」、「放送コンテンツ」等の業界においては、状況の改善に向けて、強力に指導をお願いいたします。
- 2点目。来年1月から施行となります「取適法」と「振興法」、そして、労務費転嫁指針の改正について、所管業界への周知徹底をお願いいたします。
- 3点目。国や地方自治体が率先垂範し、官公需の価格転嫁・取引適正化に取り組むことが不可欠です。
・ビルメンテナンス、庁舎清掃、警備契約における総合評価落札方式の適用拡大
・低入札価格調査基準の見直し
・期中改定等の徹底 など、
関係省庁による申合せを踏まえた取組を徹底してください。 総務省におかれては、重点支援地方交付金の活用を含め、地方公共団体における取組の徹底を図ってください。 - 4点目。スピード感を持って取組を進めるため、中小企業庁におかれては、内閣官房・財務省・総務省と連携し、目標年度や定量的な目標を含む「官公需における価格転嫁を徹底するための対応策」を検討し、来年の春を目途に進捗を報告してください。
- 5点目。省力化について、警察庁を含め、各省庁におかれては、省力化投資促進プランの着実な実行をお願いします。
- こうした一連の取組については、来年1月・2月を中心に、全ての都道府県で開催予定の「地方版政労使会議」で周知徹底を図ってください。引き続き、「価格転嫁」・「省力化」の双方について、この場において各省庁から取組状況を報告いただきますので、着実に取組を進めていただきますようよろしくお願いいたします。
4.指示事項

ワーキンググループでの佐藤副長官
参考
(本発表のお問い合わせ先)
中小企業庁事業環境部取引課
電話:03-3501-1511(内線:5291)