トップページ 商業サポート 商業活性化 平成27年度地域商業自立促進事業モデル事例集 全国商店街の挑戦 福山本通商店街振興組合/NPO法人わくわく街家研究所

平成27年度地域商業自立促進事業モデル事例集 全国商店街の挑戦

事業の経緯

NPO法人との連携で空き店舗解消へ注力

 福山本通商店街はJR福山駅から東へ500mの距離にあり、長年市の代表的な商店街として発展してきた。しかし、昭和期には1日8,000人を数えた来街者数は、平成23年には3,000人程度まで減少。空き店舗が増え中心部の空洞化が進んだ。
 商店街は平成23年から空き店舗解消に注力した再生計画に取り組んでおり、平成24年からはNPO法人わくわく街家研究所(以下、「街家研究所」)と連携したまちづくりを開始した。同年、街家研究所は空き店舗バンク制度を確立し、パイロット1号店舗として「まちなか情報室ぜっぴ」を商店街とともに整備。手作り品の販売や情報発信などに使用できる棚を1区画単位で貸し出すボックスショップを備えたことで、多くの地域住民が出店者となり、活性化の軸ができた。その後、地元大学生との連携で2号店舗「こもれびカフェ&まちづくりLabo」も整備したところ、徐々に来街者数が回復。平成27年度も洋傘店だった空き店舗を改修し新たな拠点「umbrella(アンブレラ)」の整備を行うこととした。

事業の展開と成果

出店者が全員店長となるボックスショップを設置

 「umbrella」は木造2階建ての建物で、1階には喫茶とボックスショップを整備。2階には大小6部屋を備えており、まちづくり団体などがテナントとして入居している。ボックスショップでは「まちなか情報室ぜっぴ」と同じく出店者全員が日替わりで店長を務める「ぜっぴ方式」を採用。「まちなか情報室ぜっぴ」では平成28年12月現在で25歳から88歳までの185人が出店しており、全員が店長を経験することで積極性が生まれやりがいにもつながっている。「umbrella」でもすでに若者を中心として50人が出店しており、1区画月数百円で借りられる手軽さと環境イメージの良さから今後も利用者の増加が見込まれている。
 商店街は、このような空き店舗活用でハード面を整備する一方で、ソフト面を補完するためのイベント部を設置。平成28年11月に開催した「第1回とおり町ガーデンマルシェ」は近年最大の集客数を記録した。

今後の事業展開

住民参加型の取組でまちづくりの輪を広げる

 平成28年には「umbrella」の建物奥部分にも改修を加え、1階にパン工房が出店。商店街の歩行者通行量増加を懸命に図っている。今後の「umbrella」の活用方法については住民からアイデアを募集する予定で、「ぜっぴ方式」のように住民参加型の取組の実践で住民ニーズに即した自己管理運営の実現とまちづくりに携わる人材の育成を目指していく。



(お問い合わせ先)

中小企業庁経営支援部商業課
電話:03-3501-1929(直通)