トップページ 商業サポート 商業活性化 平成27年度地域商業自立促進事業モデル事例集 全国商店街の挑戦 松原京極商店街振興組合/NPO法人フリンジシアタープロジェクト

平成27年度地域商業自立促進事業モデル事例集 全国商店街の挑戦

事業の経緯

近隣マンションのニューファミリー層を取り込むために

 松原京極商店街は京都市下京区にある松原通の新町通~大宮通間に位置し、江戸時代以降、長い間繁栄を保ってきたが、バブル崩壊後の不況により地域の伝統産業の繊維産業の倒産が相次いだ。それにともなって商店街でも空き店舗が目立つようになっていったが、近年は、近隣にマンションが建設されるようになりニューファミリー層が増加。子育て世代を商店街に呼び込むことで現状を打破しようとマンションへのポスティングや音楽ライブの開催などを行ったが、平常時の来街者の増加にはなかなか結びつかなかった。そこで平成27年度は、ニューファミリー層を継続的に商店街に取り込むため、近隣で小劇場を運営するNPO法人フリンジシアタープロジェクトと連携し、子育て世代が気軽に立ち寄れるようなコミュニティカフェを整備することとした。

事業の展開と成果

ワークショップなどにも活用できるコミュニティカフェを設置

 商店街の空き店舗を改装して整備したコミュニティカフェは、サークル活動やギャラリーなど地域交流の場所として活用できるオープンスペースとしても運営している。カフェとしての収容人数は最大40人程度で営業時間は平日の10時~18時だが、イベント会場としての利用は10時~21時の間で応相談としており、イベント開催時にはカフェの夜間営業も可能など利用者のニーズに柔軟に対応している。平成28年3月26日に開催したオープニングイベントでは、近隣のニューファミリー層向けに商店街の各店舗の商品を試食できるサービスを提供。同時に子育て世代にとって関心の高い「地域の防犯」をテーマにしたワークショップを開催した。事前に近隣の小学校や児童館などで参加者を募ったことが功を奏し、当日は多くの人が集まり商店街のPRに成功した。

今後の事業展開

商店街全体へ回遊させるために

 コミュニティカフェの定番メニューであるカレーライスはトマトをふんだんに使用し子どもから高齢者まで誰でも食べやすい味わいにし、商店街内の漬物屋の漬物も一緒に味わえるようにした。オープンスペースではピアニストを招いた「ジャズピアノのゆうべ」を毎月開催するなど積極的な取組を行っており、コミュニティカフェの整備前に比べて商店街の歩行者通行量は増加。新規に2店舗が商店街内に出店するなど活気が戻りつつある。
 カフェ内には商店街の店舗のチラシなどを設置しており、今後はイベントに合わせたセールなどを各店舗で行い、カフェと商店街の回遊性を向上させることで双方の売上向上につなげていく計画だ。



(お問い合わせ先)

中小企業庁経営支援部商業課
電話:03-3501-1929(直通)