トップページ 商業サポート 商業活性化 平成27年度地域商業自立促進事業モデル事例集 全国商店街の挑戦 ピアBandaiにぎわい事業協同組合

平成27年度地域商業自立促進事業モデル事例集 全国商店街の挑戦

事業の経緯

年間100万人以上が来場する地域密着型商業施設

 新潟市中央区の信濃川河口部に位置するピアBandaiは、新潟の食の発信基地として平成22年10月にオープン。「市民の台所・広場として生活者の利便性を向上すること」「観光客・ビジネス客などの交流人口を増やすこと」という基本方針のもとに、県内に本店を持つ中小企業が集結している。
 オープン当初から新潟の豊富な食材を活かしたイベントを数多く実施しており、特にゴールデンウィークや夏季に開催するバーベキューイベントは、気軽にアウトドアの体験ができると参加者から好評を博している。
 地域密着型のイベントを継続的に実施することで、今や年間100万人以上の来場者を迎える施設へと成長してきたが、住民からは「食に関する情報の提供」や「食の体験」に対する要望が出てきていた。これを受け、ピアBandaiはより地域の人に愛される場所となるため、交流施設「ピアテラス」の整備事業に着手した。

事業の展開と成果

地元食材に関するセミナーで交流と消費を促進

 「ピアテラス」は、ピアBandai内の約30坪の敷地に設置したプレハブ式の施設だ。ピアBandaiの強みである地元食材に関するセミナー室を設置し、「日和山の岩ガキ食談義」「新潟の鮭食談会」「沼垂・発酵調理教室」などのバラエティに富んだ食の講座を開催。イベントスペースとしての貸し出しも行っており、新潟中央水産市場株式会社や、にいがた雪室ブランド事業協同組合、新潟県漁業協同組合連合会などの地元企業などによく利用されている。なお、バーカウンターやプロジェクター、マイクなどのレンタルもでき、ピアBandai内の店舗から食事をデリバリーすることも可能だ。
 オープン前日である平成28年3月27日には、国や県、市などの行政機関や地域の町内会長などの関係者を招いたレセプションを開催し、また、オープン当日には地域住民向けにマグロの解体ショーや料理番組の生中継などを実施した。約300人の来場者からは、「新しい『食』を通しての交流施設ができて嬉しい」などの声が聞かれ、売上も増加傾向にある。

今後の事業展開

協力者を増やし取組を発展させていく

 講座やイベントはどれも人気があり、継続的・発展的な実施が求められているが、組合や各テナントのマンパワーが不足しがちなことが課題だ。現状は、各テナントの仕入先や、生産者など個人の協力を得て行っているものもあり、協力体制をどのように拡大していくかが重要になっている。
 各テナントは、それぞれ年間5回の講座を開催することとなっており、地元食材のPRとともに各個店のPRを行い、「ピアテラス」の利用促進と売上向上に結びつけていく。



(お問い合わせ先)

中小企業庁経営支援部商業課
電話:03-3501-1929(直通)