トップページ 商業サポート 商業活性化 平成27年度地域商業自立促進事業モデル事例集 全国商店街の挑戦 西会津町商工会

平成27年度地域商業自立促進事業モデル事例集 全国商店街の挑戦

事業の経緯

利用者数が伸び悩む「ふるさと自慢館」

 商店街はかつて越後と会津を結ぶ越後街道の宿場町として栄えた地域だが、昭和54年頃から国道49号バイパスや高速道路が整備されるにつれ、買い物の場が近隣市町へと移ることで利用者は激減。平成7年から平成27年の間で24店舗が廃業し空き店舗になった。
 一方で、商店街から歩いて5分の距離にある道の駅「交流物産館よりっせ」(平成16年開業)には年間約40万人以上が訪れており、地域としてのポテンシャルはまだ十分あると判断できる。この客足を商店街まで誘導しようと、平成21年には町の補助を受け商店街の中心に「ふるさと自慢館」を整備。パネルなどを中心に町の歴史や偉人、文化を紹介したが、展示スペースは急な階段を上った2階にあり、休憩や飲食できる場所がないことなどから、来館者数は伸び悩み、商店街の歩行者通行量や売上の増加にはなかなか結びつかない状態だった。

事業の展開と成果

来街者のニーズにあわせてリニューアル

 「ふるさと自慢館」は、かつて米穀店だった木造2階建ての店舗と、隣接する土蔵造りの住宅とを改修したものだが、旧店舗部分の1階をフリースペース、2階を展示スペースとし、住宅部分は物置としていた。平成27年度は、建物全体の老朽化を踏まえ、補強が困難な住宅部分の解体撤去を決定。同所に新たに木造平屋を建築し、テナントとして地元食材を活用するレストランを選定。また、高齢者が趣味の活動などに利用できる交流スペースも設けた。閉じこもり予防や生きがい創出に寄与できるよう、老人会などと協力して運営を進めている。
 一方、店舗部分はスロープを取り付け土間と床の段差を解消することで、バリアフリーを実現し、靴を履いたまま利用できるようにした。同時に空調整備や屋根のふき替え工事を行い、利用者にとって快適な環境に生まれ変わらせた。
 また、2階にあると入りにくいとの高齢者の声が多かった展示スペースは、大半を1階に移動。レストランを整備した効果も相まって、来館者数の増加とともに商店街の歩行者通行量も増加傾向にある。

今後の事業展開

「ふるさと自慢館」を商店街活性化の核にする

 今後は、「ふるさと自慢館」のさらなる認知度向上・利用促進のため、道の駅「交流物産館よりっせ」に案内看板を充実させるとともに、商店街と「ふるさと自慢館」を結ぶスタンプラリーなどのイベントを計画している。
 また、「町なか文庫」の設置や展示物の持ち込みの受入れなどを通して、「ふるさと自慢館」を核とした地域の活性化を目指している。



(お問い合わせ先)

中小企業庁経営支援部商業課
電話:03-3501-1929(直通)