平成27年度地域商業自立促進事業モデル事例集 全国商店街の挑戦
事業の経緯
横手の食文化を活用し、さらなる賑わいの創出へ
平成23年の横手駅東口再開発事業に伴い、複合商業施設「よこてイースト」がオープン。横手駅前商店街も、同年に地域商店街活性化法の認定を受け、「よこてイースト」と連携しながら「納涼まつり」などの様々なイベントの開催、商店街マップの作成など、魅力向上に取り組んできた。
平成27年度は、従来から取り組んできた「地域交流」「個店のPR強化」に、住民へのアンケート調査で要望の多かった「産直品販売」「食」の要素をプラスし、さらなる賑わいの創出を目指した。
事業の展開と成果
ニーズに応じた改善策で、満足度向上
平成26年度に開催して好評だった夏の「納涼まつり」は、ビアガーデン(屋台)やプロ・アマ問わず参加できるステージイベントなどはそのままに、「エコライフフェスタ」と「YOKOTE 音 FESTIVAL」を同日開催。「エコライフフェスタ」では環境に対する地域の取組や地域にある天然素材の紹介を行うとともに、地元特産品などの産直市を実施。特に人気だったスイカは早い段階で売り切れとなった。「YOKOTE 音 FESTIVAL」では、ジャズ・ロック・演歌など60組が出演。また、各店舗では地元B級グルメ「よこまき。」などの屋台を出店した。市外からも多数の来場があり、子どもからお年寄りまで楽しめるイベントとなった。
さらに、秋には地元幼稚園児と高校生による書道パフォーマンスや市民参加型ファッションショーを行う「よこてイーストまつり」、冬には横手の冬の風物詩である“かまくら”による「灯りまつり」を開催。いずれも継続的に行っている事業だが、各個店の強みを地域住民に知ってもらえるよう「うちの店の自慢。プロの技」として取りまとめたマップを作成・配布するなど、イベントの集客を商店街への継続的な集客につなげられるよう工夫を凝らした。
また、商店街でイベントを行う個人や団体を、広報・備品貸出・共同開催などでサポートするイベントコンシェルジュ事業にも注力。平成27年度に支援したイベントは6月の「よこてマルシェにぎわいカーニバル」や9月の「ふれあいフェスティバル」など延べ34件。イベントへの総来場者数は1万5,568人と、前年を上回る成果を上げた。
今後の事業展開
常に賑わうまちへ、商店街がサポート
商店街だけでなく、個人や多種多様な団体によるイベントが継続的に開催されるようになれば、商店街の企画や運営などコスト面での負担軽減につながるほか、売上などへの波及効果も期待できる。今後も、地域のニーズを精査し微修正を繰り返しながら、イベントコンシェルジュ事業で賑わいの担い手をサポートしていく。



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