第1部 平成28年度(2016年度)の小規模企業の動向

第2節 中小企業・小規模事業者の雇用環境

1 中小企業・小規模事業者の人手不足の状況

ここまで、我が国の雇用環境の現状とその背景にある就労、産業等の構造を確認してきたが、続いて、中小企業の各ライフステージに影響を及ぼす人手不足の状況を確認するとともに、求職者の就業の動向や離職・入職の要因についても考察する。

はじめに、企業側の求人の動向について確認するため、新規求人数を従業者規模別に確認すると、2009年以降、特に29人以下の事業所の求人数が大幅に増加していることが分かる(第1-3-9図)。

第1-3-9図 事業所規模別新規求人数の推移
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次に、実際の雇用者数について従業者規模別に見ると、ここ20年で、500人以上の従業者規模の企業では約382万人増加しているのに対し、29人以下の従業者規模の企業の従業者数は約215万人減少している(第1-3-10図)。

第1-3-10図 従業者規模別非農林雇用者数の推移
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中小企業の従業員過不足の状況を業種ごとに確認すると、2013年以降、全業種で人手不足となっており、特に、建設業及びサービス業で不足感が強まっている(第1-3-11図)。

第1-3-11図 業種別従業員数過不足DIの推移
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