平成31年度において講じようとする小規模企業施策 

平成31年度において講じようとする小規模企業施策

第1章 需要を見据えた経営の促進

第1節 生産性向上・技術力の強化

1.戦略的基盤技術高度化・連携支援事業【平成31年度当初予算:131億円】

中小ものづくり高度化法の計画認定又は地域未来投資促進法の計画承認を受けた中小企業・小規模事業者が大学、公設試等の研究機関等と連携して行う、研究開発等に関する取組を支援する。また、中小企業等経営強化法に基づいて認定された異分野連携新事業分野開拓計画に従って行う、中小企業・小規模事業者が、産学官連携して行う新しいサービスモデルの開発等を支援する。(継続)

2.産業技術総合研究所における中堅・中小企業への橋渡しの取組【平成31年度当初予算:産業技術総合研究所運営費交付金の内数】

地域企業の革新的な技術シーズを事業化へとつなぐ「橋渡し」機能を強化するため、地域の中堅・中小企業のニーズ等を把握している公設試験研究機関にコーディネータを拡充配置し、産総研のコーディネータとあわせて180人体制で全国規模の連携体制の強化に取り組み、中堅・中小企業等の研究開発を支援する。(継続)

3.中小企業のものづくり基盤技術の高度化に向けた総合支援

中小ものづくり高度化法に基づき、高度化指針に沿った特定研究開発等計画について認定を行い、計画が認定された中小企業・小規模事業者に対して戦略的基盤技術高度化支援事業や、融資、保証の特例等により総合的な支援を実施する。(継続)

4.研究開発税制(中小企業技術基盤強化税制)【税制】

中小企業者等について、試験研究費の総額に応じて税額控除を認める「総額型」に、試験研究費の増加割合に応じた税額控除率(12%~17%)を引き続き適用する(大企業は6%~14%)とともに、試験研究費の増加割合が8%を超える場合には税額控除の上限を10%上乗せする措置を講じる。さらに、特別試験研究費(大学、国の研究機関、企業等との共同・委託研究等の費用)の総額に係る税額控除制度、試験研究費の額が平均売上金額の10%相当額を超える場合に、その超過割合に応じて控除率を上乗せする措置等を引き続き講じる。また、平成31年度からはオープンイノベーションや研究開発型ベンチャーの成長を促すため、控除上限や控除率の拡充を図る。(継続)

5.中小企業技術革新制度(SBIR制度)に基づく支援

新産業の創出につながる新技術開発のための特定補助金等の指定、支出の目標額、特定補助金等を利用して開発した成果の事業化支援措置等の方針の作成等により、引き続き国の研究開発予算の中小企業・小規模事業者への提供拡大、及び技術開発成果の事業化を図る。さらに、技術開発成果の事業化を促進するため、特定補助金等の採択企業の技術力をPRするデータベースや日本政策金融公庫による特別利率による融資等の事業化支援措置を中小企業・小規模事業者等に周知し、利用促進を図るとともに、特定補助金等への多段階選抜方式の導入拡大を図る。(継続)

6.異分野連携新事業分野開拓

中小企業等経営強化法に基づき、異分野の中小企業が連携し、その経営資源(技術、販路等)を有効に組み合わせて行う新商品・新サービスの開発・販売等の事業計画に対して認定を行い、補助金による支援を行うとともに、融資、保証の特例などにより総合的な支援を実施する。(継続)

7.医工連携事業化推進事業

医療機器開発支援ネットワークを推進し、開発初期段階から事業化に至るまでの切れ目ない支援として伴走コンサルを実施する。また、ものづくり中小企業や医療機関等の連携による医療機器開発を促進するため、平成31年度は開発・事業化事業において35件程度の医療機器実用化を支援する。(継続)

8.企業活力強化資金(ものづくり法関連)

中小商業者・サービス業者等の経営の近代化及び流通機構の合理化、中小企業者のものづくり基盤技術の高度化の促進並びに下請け中小企業の振興を図るため、日本政策金融公庫が必要な資金の貸付を行う。(継続)

9.中小企業等経営強化法

中小企業の事業活動の継続に資するための中小企業等経営強化法等の一部を改正する法律案を第198回国会に提出しており、中小企業の事業継続力強化のために必要な計画認定制度を創設し、各種の支援措置を講じる等の措置を盛り込んでいる。また、経営力向上計画を策定し、認定された企業に対し、日本政策金融公庫の融資制度等の支援を講じる。(継続)

10.中小企業経営強化税制【税制】

中小企業等経営強化法に基づき経営力向上計画の認定を受けた中小企業が、その経営力向上計画に基づき経営力向上設備等を取得した場合に、即時償却又は10%の税額控除(資本金3,000万円超の法人の税額控除は7%)ができる措置。平成31年度税制改正において、対象設備の範囲の明確化及び適正化を行った上で、適用期限が2年延長された。(継続)

11.ものづくり・商業・サービス高度連携促進事業【平成31年度当初予算:50億円】

複数の中小企業・小規模事業者等が、事業者間でデータ・情報を共有し、連携体全体として新たな付加価値の創造や生産性の向上を図るプロジェクトを支援する。(支援)

第2節 IT化の促進

1.政府系金融機関の情報化投資融資制度(IT活用促進資金)(財政投融資)

日本政策金融公庫による融資を引き続き実施し、平成31年度からは、特に、中小企業等経営強化法に基づき情報処理支援機関として認定を受けた者や、一定のサイバーセキュリティ対策が講じられたデータ連携・利活用により生産性を向上させる取組を実施する事業者に対して、低利の融資を新たに実施する。(継続)

2.サービス等生産性向上応援隊事業 【平成31年度当初予算:0.2億円】

サービス事業者の日常的な相談先である支援機関やITベンダーに対して、IT活用や生産性向上に関する助言、専門家への橋渡しの役に立つオンライン講座等を提供する。あわせて支援機関とITベンダーのマッチングの機会を提供し、地域におけるIT支援関係者の連携を促進する取り組みを本事業と並行して実施する。(新規)

第3節 販路・需要開拓支援

1.小規模事業対策推進事業【平成31年度当初予算:49.4億円】

平成26年改正小規模事業者支援法に基づき認定を受けた「経営発達支援計画」に沿って商工会・商工会議所が取り組む伴走型の小規模事業者支援を推進し、小規模事業者の需要を見据えた事業計画の策定や販路開拓等を支援する。また、地域の小規模事業者による全国規模の市場に向けた事業展開を促進するため、商工会・商工会議所等が事業者と協力して進める、特産品開発や観光開発及びその販路開拓等の事業に対し幅広い支援を行う。(継続)

2.各種展示会や商談会等による販路開拓支援

中小企業・小規模事業者が農商工連携や地域資源活用等により開発した商品・サービス等について、中小企業基盤整備機構が展示会や商談会等の開催を通じて、販路開拓・拡大を支援する。(継続)

3.販路開拓コーディネート事業

中小企業者等が新商品・新技術・新サービスについて、首都圏・近畿圏におけるテストマーケティング活動の実践を通じ、新たな市場への手がかりを掴むとともに、販路開拓の力をつけることを中小企業基盤整備機構に配置されている商社・メーカー等出身の販路開拓の専門家(販路開拓コーディネーター)が支援する。(継続)

4.販路開拓サポート支援事業(国内・海外販路開拓強化支援事業)【平成31年度当初予算:23.9億円の内数】

民間事業者等のノウハウ・ネットワークを活用した、新事業展開の掘り起こし、商品改良等サポート、展示会・商談会の出展機会の提供等を通じて、中小企業・小規模事業者の新商品開発、販路開拓等の取り組みを支援する。(新規)

5.新事業創出支援事業

中小企業基盤整備機構の全国10支部・事務所にマーケティング等に精通した専門家を配置し、中小企業等経営強化法、中小企業地域産業資源活用促進法、農商工等連携促進法に基づく事業計画の策定により、新事業に取り組む中小企業等に対して一貫してきめ細かな支援を行う。(継続)

6.J-GoodTech【平成31年度当初予算:中小機構交付金の内数】

中小機構が、ニッチトップやオンリーワンなどの優れた技術・製品を有する日本の中小企業の情報をウェブサイトに掲載し、国内大手メーカーや海外企業につなぐことで、中小企業の国内外販路開拓を支援した。(継続)

7.地方公共団体による小規模事業者持続化補助金【平成31年度当初予算:10.1億円】

小規模事業者がビジネスプランに基づいた経営を推進していくため、商工会・商工会議所等と一体となって経営計画を作成し、販路開拓に取り組む費用を地方公共団体が支援する場合に、国がその取組を補助する。(新規)

第4節 海外展開支援

1.日本の中堅・中小企業とのグローバルアライアンス支援

日本の中堅・中小企業と外国企業との投資提携等を支援すべく、JETRO、中小企業基盤整備機構等の関係機関が連携し、対日投資に関心のある外国企業と国内中堅・中小企業とのマッチング支援及びファンドスキームの活用促進を引き続き実施。(継続)

2.現地進出支援強化事業(国内・海外販路開拓強化支援事業)【平成31年度当初予算:23.9億円の内数】

情報提供、海外展示会や商談会等を通じた販路拡大支援、商談後のフォローアップ、現地進出後の事業安定・拡大支援(プラットフォーム事業)など、段階に応じた支援を提供し、海外進出、また発展させるまでを一貫して支援する。また、中小企業が多く進出している国の税制等について、セミナーや、各国税制等や税務に係る留意事項を記載したパンフレットの配布等により、海外展開を行う中小企業の税務に係る態勢整備を支援する。(新規)

3.JAPANブランド育成支援事業(国内・海外販路開拓強化支援事業)【平成31年度当初予算:23.9億円】

中小企業の海外でのブランド確立の実現を図るため、複数の中小企業が連携し、自らが持つ素材や技術等の強みを踏まえた戦略の策定や、当該戦略に基づいて行う商品の開発や海外展示会への出展等の取組を支援する。(継続)

4.ビジネスマッチング支援事業(国内・海外販路開拓強化支援事業)【平成31年度当初予算:23.9億円の内数】

中小企業の海外展開を促進するため、海外展開(輸出、販売・製造拠点設立、業務提携等)を志向する中小企業等に対し、中小機構が運営するWEBマッチングサイト(「J-GoodTech」の特設サイト)を活用した外国語による海外企業への情報発信、及び、中小機構の専門家を活用した海外企業のニーズの高いテーマに関連した現地派遣支援(現地調査支援・マッチング支援)を実施する。(新規)

5.中小企業海外ビジネス人材育成支援事業(中小企業・小規模事業者人材対策事業)【平成31年度当初予算:13.7億円の内数】

中小企業の海外ビジネス担当者を対象に、海外の市場情報や制度情報の集め方、海外バイヤーとのコミュニケーション方法などの学習に加え、グループワークを通した海外ビジネス戦略・方針の策定、海外でのフィールドワークによる市場調査経験(初級)や実践的な現場研修(上級)ができるプログラムを提供する。また、参加者と参加者の上長による事前評価と、事後評価を行い事業成果を測定・把握するとともに、参加者がプログラムへの参加報告を発表する場を設けて、他の中小企業の参考とする。(新規)

6.海外展開・事業再編資金

経済の構造的変化に適応するために海外展開または海外展開事業の再編を行うことが経営上必要な中小企業、もしくは海外展開事業の業況悪化等により、本邦内における事業活動が影響を受けている中小企業の資金繰りを支援するため、日本公庫(中小企業事業、国民生活事業)による融資を実施する。(継続)

7.海外子会社の資金調達支援等

中小企業経営力強化支援法に基づき、日本公庫が新事業活動促進法の経営革新計画の承認等を受けた中小企業者の海外子会社等の現地金融機関からの借入れに対して債務保証を実施する。(継続)

8.技術協力活用型・新興国市場開拓事業【平成31年度当初予算:44.0億円の内数】

我が国企業の新興国市場獲得支援のため、以下の事業を実施。

〔1〕経営・製造・オペレーション等に従事する開発途上国の管理者・技術者等に対し、日本への受入研修、専門家派遣による指導等を支援する。

〔2〕日本で働くスキルを有する外国人材の育成と日本企業における体制強化のため、日本企業への外国人学生等のインターンシップ受入を実施する。

〔3〕開発途上国の社会課題を解決する製品・サービスの開発等に、開発途上国現地の大学・研究機関・NGO・企業等と共同で取り組む日本企業への補助を行う。

9.青年海外協力隊事業の活用及び民間連携ボランティア制度

JICA海外協力隊(民間連携)(旧民間連携ボランティア制度)の活用及び帰国隊員とのマッチング【平成31年度予算:1,504.8億円の内数】

国際協力機構(以下「JICA」という。)においては各企業のニーズに合わせ、社員をJICA海外協力隊として途上国に派遣する民間連携の制度を活用し、グローバル社会で活躍できる人材の育成に努める。また、帰国したJICA海外協力隊の進路開拓支援の一環として、特定の途上国を熟知した人材(協力隊員)の採用を希望する企業の情報を帰国隊員に提供したり、これら企業と帰国隊員とが直接対話できる交流会や帰国報告会等を開催する(継続)。

10.中小企業の貿易保険利用における企業信用調査料の減免措置

中小企業の貿易保険を活用した輸出支援のため、貿易保険を利用する際の格付付与に必要な取引先の信用情報の提供について、日本貿易保険(以下「NEXI」という。)が代わって信用情報を取得し、その費用を負担する措置を引き続き講じる。(継続)

11.中小企業による貿易保険の利用促進のための普及・広報活動(セミナー・相談会等)

中小企業による貿易保険の利用を促進するため、NEXIの中小企業向けのホームページを刷新。JETRO等が全国で主催するセミナーや提携地方銀行等の行員勉強会等にNEXIから講師を派遣し、貿易保険の普及啓発を行う。説明会等では、中小企業向け商品である中小企業・農林水産業輸出代金保険を中心に、わかりやすい紹介動画や漫画冊子を活用し、引き続き貿易保険の一層の理解と普及に努める。(継続)

12.貿易保険へのアクセス改善

中小企業の海外展開を支援するため、NEXIは、2011年12月に地方銀行11行との提携による「中小企業海外事業支援ネットワーク」を発足。提携機関は年々拡大し、また、2016年には信用金庫とも提携を行うことで信金ネットワークを構築。現在では、全国117金融機関によるネットワークを構築(平成31年2月現在)。引き続きネットワーク日本の中堅・中小企業とのグローバルアライアンス支援ワークの拡大を図る。(継続)

13.安全保障貿易管理の支援

外国為替及び外国貿易法に基づく安全保障貿易管理の実効性向上のための説明会の開催や、中小企業基盤整備機構やJETROとの連携等による、輸出や技術提供を行う中小企業における安全保障貿易管理に係る自主管理体制の整備を支援する。(継続)

14.中小企業等の製品・技術等とODAのマッチング事業【平成31年度当初予算:1,504.8億円の内数】

ODAにより、日本の中小企業等の優れた製品・技術等を途上国の開発に活用することで、途上国の開発と日本経済の活性化の両立を図ることを目的としている。(継続)

15.中小企業等の海外展開支援(中小企業製品を活用した機材供与)【平成31年度当初予算:1,631.0億円の内数】

途上国政府の要望や開発ニーズに基づき、日本の中小企業の製品を供与することを通じ、その途上国の開発を支援するのみならず、中小企業の製品に対する認知度の向上等を図るもの。(継続)

16.新輸出大国コンソーシアム【平成31年度当初予算:249.6億円の内数】

JETRO、中小企業基盤整備機構、商工会議所、商工会、金融機関等の支援機関を結集するとともに、幅広い分野の専門家を確保し、海外展開を図る中堅・中小企業に対して、事業計画の策定から販路開拓、現地での商談サポートに至るまで、総合的に支援する。(継続)

17.越境EC等利活用促進事業【平成31年度当初予算:249.6億円の内数】

世界のEC市場の急成長が予想される中、JETROが海外の主要ECサイトに「ジャパンモール」を設置し、海外ECサイトにおける農産品や日用品等の日本商品の販売支援の取組を開始する。(新規)

前の項目に戻る     次の項目に進む