第3部 小規模事業者の防災・減災対策 

4 まとめ

本節では、小規模事業者における、自然災害に関するリスクの把握状況について見てきた。

自社の抱えるリスクを調べて把握し、被災時における損害金額まで想定できている事業者はごく一部にとどまっており、現時点において自社の自然災害に対するリスクを把握していない者が大きな割合を占めているのが実態である。なお、自社のリスクを把握している事業者においては、周囲の関係者の支援を受けた者も一定数存在し、今後もそのような支援者の役割が重要になると考えられる。

こうした自然災害に関するリスク把握は、災害への備えを進めていくに当たっての第一歩であると考えられ、リスク把握の取組を進めていく意義は大きい。他方で、リスクを把握するためのツールの一つにハザードマップがあるが、実際に確認したことがある者は一定割合にとどまっており、認知度を向上させていく必要がある。

前の項目に戻る     次の項目に進む