第3節 まとめ
2018年の我が国経済はそれまでの緩やかな回復基調を維持し、中小企業、小規模事業者についても業況、資金繰りは回復傾向にあり、また経常利益については過去最高水準を維持している。さらに倒産件数については10年連続で減少を続け、1990年以来28年ぶりの低水準にあるなど中小企業、小規模事業者を取り巻く状況は改善傾向にある。
他方で設備投資額が伸び悩み、製造業・非製造業ともに設備の不足感が増大していること、大企業に比べ中小企業が仕入価格を販売価格に転嫁しきれていない状況を見ると、これらの課題に向き合い、中小企業、小規模事業者の更なる成長のための設備投資推進施策、取引条件の改善施策を行うことが引き続き重要であると考えられる。