Q39 |
小規模宅地等と自社株式の評価の特例を併用した場合の具体例を教えて下さい。 |
【前提条件】 |
自社株式10億円(発行済株式総額18億円) |
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を相続する場合 |
特定事業用宅地等240m2(相続税評価額 1億円) |
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(1)特定事業用宅地等(200m2)の適用 |
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(2)自社株式(10億円)の適用 |
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特定事業用宅地等の評価減は
400m2が上限です。
したがって、この事例の場合、
240m2すべてが減額の対象と
なります。 |
1億円×80%=8,000万円
(評価減額される金額) |
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小規模宅地等の評価の特例で
使った上限の枠の残りは、自
社株式の評価の特例に適用す
ることができます。
(残りの上限の範囲) |
400m2−240m2 |
= |
2 |
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400m2 |
5 |
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(注)上限は、発行済株式総数
の3分の2又は10億円のいず
れか低い方です。 |
18億円× |
2 |
= |
12億円>10億円 |
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3 |
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(上限) |
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自社株式の評価の特例は、小
規模宅地等の評価の特例を適
用した残りの分、つまり5分の2
だけが適用できます。 |
10億円× |
2 |
= |
4億円 |
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5 |
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4億円×10%=4,000万円
(評価減額される金額) |
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【結論】 |
この事例の場合では、小規模宅地等の評価額に対しては8,000万円の減額、自社株式の評価額に対しては4,000万円の減額、トータルで1億2,000万円の減額ができます。 |
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【前提条件】 |
自社株式7.5億円(発行済株式総額18億円) |
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を相続する場合 |
特定事業用宅地等160m2(相続税評価額 1億円) |
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(1)自社株式(7.5億円)の適用 |
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(2)特定事業用宅地等(160m2)の適用 |
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(注)上限は、発行済株式総数
の3分の2又は10億円のいず
れか低い方です。 |
18億円× |
2 |
= |
12億円>10億円 |
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3 |
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(上限) |
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この事例では、自社株式の評
価の特例を適用するのは、仮
に、相続する自社株式の80%
だけとします。 |
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6億円×10%=6,000万円
(評価減額される金額) |
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自社株式の評価の特例で使っ
た上限の枠の残りは、小規模
宅地等の評価の特例に適用す
ることができます。
(残りの上限の範囲) |
10億円−6億円 |
= |
2 |
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10億円 |
5 |
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【結論】 |
この事例の場合では、自社株式の評価額に対しては6,000万円の減額、小規模宅地等の評価額に対しては8,000万円の減額、トータルで1億4,000万円の減額ができます。 |
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