トップページ財務サポート税制「上手に使おう!中小企業税制」44問44答

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Q40 小規模宅地と自社株式の評価の特例を併用した場合の具体例を教えて下さい。


(1)小規模宅地等を優先的に適用した場合の事例

【前提条件】
自社株式 2億円(発行済株式総額 3億円) かっこ を相続する場合
特定事業用宅地 200m2(相続税評価額 1億円)

(1)特定事業用宅地(200m2)の適用    (2)自社株式(2億円)の適用 
(1)特定事業用宅地(200・)の適用 (2)自社株式(2億円)の適用

特定事業用宅地等の評価減は
400m2が上限です。
したがって、この事例の場合、
200m2すべてが減額の対象とな
ります。
1億円×80%=8,000万円
(評価減額される金額)
小規模宅地の評価の特例で使っ
た上限の枠の残りは、自社株式
の評価の特例に適用することが
できます。
(残りの上限の範囲)
400m2−200m2
400m2
 
(注)上限は、発行済株式総数
の2/3又は3億円のいずれか
低い方です。
3億円× 2億円<3億円
自社株式の評価の特例は、小規
模宅地等の評価の特例を適用し
た残りの分、つまり1/2だけ
が適用できます。
2億円× 1 1億円
2
1億円×10%=1,000万円
(評価減額される金額)

【結論】
したがって、この事例の場合では、次のように評価の特例が使えます。
小規模宅地等の評価額に対して、8,000万円の減額ができます。
自社株式の評価額に対して、1,000万円の減額ができます。



(2)自社株式を優先的に適用した場合の事例

【前提条件】
自社株式 3億円(発行済株式総額 6億円) かっこ を相続する場合
特定事業用宅地 240m2(相続税評価額 1億円)

(1)自社株式(3億円)の適用   (2)特定事業用宅地 (240m2)の適用
(1)自社株式(3億円)の適用 (2)特定事業用宅地 (240m2)の適用

(注)上限は、発行済株式総数
の2/3又は3億円のいずれか
低い方です。
6億円× 4億円>3億円
この事例では、自社株式の評価
の特例を適用するのは、仮に、
相続する自社株式の40%だけ
とします。
3億円×0.4=1.2億円
1.2億円×10%=1,200万円
(評価減額される金額)
自社株式の評価の特例で使った
上限の枠の残りは、小規模宅地
の評価の特例に適用することが
できます。
(残りの上限の範囲)
3億円−1.2億円
3億円
 
特定事業用宅地等の評価の特例
は400m2が上限です。
小規模宅地の評価の特例は、自
社株式の評価の特例を適用した
残りの分、つまり3/5だけが
適用できます。
400m2×

240m2
したがって、この事例の場合、
240m2がまるまる評価の特例の
対象となります。
1億円×80%× 240m2 =8,000万円
240m2
(評価減額される金額)

【結論】
したがって、この事例の場合では、次のように評価の特例が使えます。
自社株式の評価額に対して、1,200万円の減額ができます。
小規模宅地等の評価額に対して、8,000万円の減額ができます。

         
序. 財務基盤強化のために
押さえておきたいツボ
I. 同族会社の留保金
課税の停止措置
II. 欠損金の繰越期間
・繰戻還付の特例
III. 中小企業投資促進税制と
中小企業等基盤強化税制
IV. IT投資促進税制
 
     
V.少額減価償却資産の特例
 
VI. 研究開発減税
 
VII. 相続税・贈与税の特例
 
VIII. その他の税制
 

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