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がんばる商店街77選

にぎわいあふれる商店街アイデア商店街まちづくりと一体となった商業活動

大阪府豊中市 豊中市内5商店街等

きらりと光る商店がまちの魅力を高める
個店にスポットライトをあて、「あきんDOクラブ」での取組を通し、商業者を育成・支援。きらりと光る個店の魅力を集め、商業集積全体の活性化へ。

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「あきんDoクラブ」全体講義

豊中市内5商店街等
(有限会社豊中駅前まちづくり会社)

桜塚商店街、岡町商店街、服部阪急商店街、豊中新開地市場事業協同組合、豊中市桜塚ショッピングセンター事業協同組合

所在地
大阪府豊中市
会員数
5商店街等205店
本事業参加数
18店
商店街の類型
地域型商店街

事業実施の背景

大阪文化服装学院の学生が提案した新ショップ(同学院の卒業展示にて)

阪急宝塚線豊中駅周辺は従来より金融・商業の中核ゾーンとして繁栄してきたものの、車によるアクセスの不便さや郊外大型店の出店等により、徐々にその地位を低下させてきた。そのため、駅前商店街の衰退に危機感を抱いた商業者有志が始めた勉強会から活動がスタートし、平成4年に行政の支援を得て、地域住民と一体となってまちづくり活動を推進する「豊中駅前まちづくり協議会」(平成14年に「まちづくり推進協議会」に改名)が発足した。その後、「まちづくり構想」を具体的に進める事業主体として、上記メンバーを中心として平成11年に「豊中駅前まちづくり有限会社」を設立した。ハード整備やイベント等による活性化策だけでなく、個店が元気にならなければ、まちの活性化には繋がらないとの考えから、個店の活性化に注力するようになった。商店街等を構成する個々の店そのものにスポットライトを当て、それらのきらりと光る個店の魅力の集合体として商業集積全体の活性化を図っていこうとする考え方が必要になってきた。

このような考えから、平成13年度に「繁盛店づくりサポート事業」を開始した。この事業では個店にアドバイザーを派遣し、経営改善等の指導を行ったが、専門家などの支援者と商店主のやりとりの支援の現場での相談やアドバイスなどが商店主間でフィードバックできれば、なお効果的である。そのようなことから、経営改善を目指す商店主が集まって情報交換・交流する必要性を改めて感じた。また、個店支援の初期の段階では「経営の課題整理」といった側面が強かったが、課題解決に向けた具体的な作業までを視野に入れ、品揃えの見直し等、個々のお店の抱える具体的な問題に対応するとともに、新たな商品の開発・発掘の支援として、「逸品づくりチャレンジ事業」(平成15年)に取り組んだ。これらの事業の集大成を図り、これまでの個店の経営改善支援を拡充したのが平成16年より実施した「あきんDoクラブ」である。

一方で、この「繁盛店づくりサポート事業」には、これまで商店街の共同販促事業にも積極的でなかった若手商店主や後継者が参加しており、自店の経営改善を検討する過程で「商店街への集客アップがなければ、個店の経営改善だけでは難しい」と、自分の商業団体の事業への問題意識も芽生え始めた。こうして、商店街の次代のリーダーを養成するための講座「新・商人大学」を平成15年に開催した。

事業の概要

「あきんDoクラブ」分科会

商人塾

「あきんDoクラブ」では、「繁盛店づくりサポート事業」の経験を踏まえ、商店主が集まる塾の形式にしたうえで、全体研修と分科会、さらに個別指導というカリキュラムを組んだ。前半1時間で全体研修を行い、経営全般等に関する講義を行う。後半の1時間は分科会で、「経営改善」「新商品」「販促・PR」の3部会に分け、受講者はそれぞれの講座に分かれてテーブルを囲むゼミナール方式で進められる。また、分科会終了後に交流会の場を設け、受講者同志の交流を深めていくよう配慮した。このような集合研修は毎月1回、計8回開催。さらに、若者の新たな視点や感性を活用する大阪文化服装学院の個別支援や消費者に自店の特徴や「売り」をアピールするケーブルテレビの特別番組の支援がある。

事業の効果

塾への参加18店舗のうち、経営改善に着手したのが16店舗。塾の形式を採用したことにより、受講生(商業者)の仲間意識が強まり、また、お互いの店についてアドバイスや意見交換をするようになり、いい意味で競い合う雰囲気が生まれた。

また、売上げが商人塾参加の前年比約3倍となった店舗も出てきている。

事業の課題・反省点

今回の「あきんDoクラブ」は参加者の間でも大変好評であった。今後も継続的にこの事業を推進していく考えである。ただ、まだ十分にこの事業のメリットが多くの商業者に理解されていないのが現状である。  したがって、いかにこの講座が実践的・効果的であるかを広報等を通じてPRしていくことが課題である。