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がんばる商店街77選

にぎわいあふれる商店街アイデア商店街まちづくりと一体となった商業活動

大阪府大阪市 天神橋三丁目商店街

ほんまもんの商店街の繁盛店づくり
個店経営者、後継者に対し、店舗レイアウト・店舗運営計画・店舗ディスプレイなど、繁盛店の創造計画を実務を交えて指導し、若手人材を育成。

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天神橋筋商店街

天神橋三丁目商店街

平原通、広小路、大通、東銀座、栄通、西一条中央、名門通の7商店街、駅前東、北平原通の2商店会及び都通り振興会

所在地
大阪府大阪市
会員数
164
商店街の類型
超広域型商店街

事業実施の背景

街のシンボルはアーケードを彩る天神花

天神橋三丁目商店街振興組合は、常に街再生の視点から商店街の復興を目指してきた。その甲斐あって、いまでは空き店舗もなく、賑わいを見せている現状である。

しかしながら、商店街の集客が必ずしも既存の各個店を潤すものでもなく、経済不況により個々の店の体力が弱り、閉店を余儀なくされつつあった。

また、天神橋三丁目商店街には、空き店舗を埋める形でフランチャイズチェーンやナショナルチェーンが進出を計ってくる。その中で、既存の各個店がこれらに対抗するためには、経営改善、店舗レイアウト・ディスプレイの改善が不可欠であり、こういった改善策を習得する必要があった。

事業の概要

集印帳に押される、老舗をイメージしたハンコ

ほんまもんの商店街の繁盛店づくり

・老舗を継ぐ戦後三代目の商人(30から40代)を中心に商人塾を開く(平成16年8月から平成17年1月まで毎月1回実施)。

・「個店の問題点の抽出」、「商品構成の見直し」、「顧客づくりとレイアウトの見直し」、「ブランドをつくる」、「改装の留意点」、「催事設計」等ソフト・ハード両面をテーマに、参加店舗間で意見交換を実施。

・既にお客様に知名度のある「天神橋筋」をブランドとし、「老舗クローズアップ大作戦」と称して活動を実施

・集客アップの取組の1つとして、「朱印帳」ならぬ「集印帳」を作成。これは、買い物客が各店オリジナルのハンコを集めながら、老舗巡りを楽しんでもらうものである。

・塾の開催にあたっては、外部コンサルタント・専門家を招き、店舗レイアウト・ディスプレイの改善を行った。あわせて店舗運営の技法、考え方を習得し、今後自店で改善できることも目標とした。

事業の効果

商人塾 店舗診断・助言の様子

・店舗診断の助言により店舗レイアウトを変更、店のイメージが変わり新鮮に蘇った。結果、徐々に来店客の増加につながり、繁盛店を目指す意欲が向上した。

・コンサルタントからは、「顧客にとって魅力ある店とはどうあるべきか」、「入店を促すにはどうすべきか」の視点を学び、今後の店舗運営のノウハウを習得できた。

・塾修了生には「街の達人」の称号を授与したことにより、店主は老舗の自信を取り戻すとともに、天神橋の街守りとしての自覚を増した。街と店の活性化促進のリーダーとなる人材育成につながっている。

・受講生にアンケートを実施。調査結果は、2年目以降のデータとして組合に情報蓄積されている。

事業の課題・反省点

・飲食店と物販店では、営業時間、閉店時間が異なるため、同じスケジュールで研修を行うことが難しく、今後運営委員会の検討課題である。

・研修参加店を増やすには、研修内容をさらに魅力あるものにする必要がある。修了生のアンケートを基に検討する意向。

・「老舗クローズアップ大作戦」を西国三十三ヶ所巡りにかけて「天神天満三十三ヶ所巡り」のキャッチコピーで展開する。ゆくゆくは加盟店を増やし「八十八ヶ所」を目指している。

・大作戦の一環として、「今に活きる天神橋筋の街商人たち」の冊子を販促ツールに活用すべく企画中。老舗店の紹介のほか店主の写真も掲載。あわせて「集印帳」参加店を増やすべく呼びかけていく予定。

・老舗のプライドを維持しつつ、お客様の信頼を獲得できるようにすることが課題。