トップページ商業・地域サポート商業・物流支援がんばる商店街77選にぎわいあふれる商店街:関東川越市内7商店街 

がんばる商店街77選

にぎわいあふれる商店街アイデア商店街まちづくりと一体となった商業活動

埼玉県川越市 川越市内7商店街

異なる時代景観と連続する商店街で高まる回遊性
「蔵のまち」として有名。明治・大正・現代と、それぞれ異なる時代の景観特徴を活かした連綿とした商店街に発展。

<印刷用PDFダウンロード>

大正浪漫夢通り商店街

川越市内7商店街

川越サンロード商店街、川越新富町商店街、連雀町繁栄会、大正浪漫夢通り商店街、川越一番街商業協同組合、鐘つき堂商店会、川越菓子屋横丁会

所在地
川越市
会員数
商店街 390名
商店街の類型
広域型、近隣型、超広域型商店街

事業実施の背景

川越一番街商店街

JR・東武東上線川越駅東口から北へ1,200メートルのクレアモール(川越サンロード商店街、川越新富町商店街)、大正浪漫夢通り(大正時代をイメージ)、蔵を活かした川越一番街(江戸時代をイメージ)、菓子屋横町へと続く商店街。

川越市には、それぞれに異なる時代の景観特徴を活かしながら商業活性化を目指す6つの商店街が連続して形成されている。そのため回遊性が高まり、商業と観光が入り混ざった多目的な来街者を呼び込んでいる。

平成2年に再開発を行なったJR・東武東上線川越駅東口から、北へ1,200メートル続くクレアモール(川越サンロード商店街、川越新富町商店街)には、平成の賑わいを見せる商業景観が続き、さらに北へ進むと昭和を代表する看板建築の建物が立ち並ぶ中央通り商店街、大正時代をイメージした景観造りにこだわり活性化を目指す大正浪漫夢通り商店街へと続く。そして、明治の蔵造りの町並みを残す川越一番街があり、何となく郷愁を誘う川越菓子屋横丁会が近接している。

旧市街地は伝統的建造物群保存指定地区に、中心市街地の一部は都市景観形成地域に、それぞれ指定されており、「町づくり規範」に基づいた街並みづくりが行われている。

川越は1457年の川越城築城より、江戸城の北の守りとして代々有力な武将が配され、城下町として栄えた。当時より賑わいを見せる一番街は、明治・大正・昭和始めと県内屈指の商業地として栄えたが、鉄道の開通による中心市街地の移動、商業形態の変化などにより衰退の憂き目を見る。しかし、昭和30年代あたりからの蔵造り保存に対する提言が行なわれ、まちづくりへの運動は40年代末になって、川越青年会議所の活動、建築学会の提案コンペなどを通して一定の高まりを見せはじめることとなる。昭和62年には「町づくり規範に関する協定」を制定し、「町づくり委員会」による独自の景観コントロールを始め、蔵の会による「商業活性化による景観保全」の理念とともに、行政に任せっきりではない、自主的なまちづくり活動が行なわれるようになった。

その手法は近接する商店街へも波及し受け継がれ、商店街として独自の委員会組織を持ち、各商店街がそれぞれに意志を持って特徴的なまちづくり活動が行なわれている。

事業の概要

  1. ・各商店街の特徴を活かし、回遊性を高めた街づくり。
  1. ・大型店と商店街が共存。
  1. ・ホームページを構築し、商店街情報等を発信。
  1. ・市施工の電線地中化事業に併せ、歩道、街路灯、シンボルタワー、案内板等を整備。
  1. ・クレアパーク(多目的広場)を活用したイベント開催。
  1. ・平成16年2月に防犯カメラを設置、防犯パトロール等安全安心の街づくりの取り組みを行ないながら、併せて設置の周知も行っている。
  1. ・クリスマスイルミネーションやクリスマスチャリティーライブ開催。
  1. ・平成元年から平成5年:観光市街地形成事業により一番街の個店整備を行なう。
  1. ・平成3年3月:歴史的地区環境整備街路事業によって菓子屋横丁通り線を整備。
  1. ・平成4年3月:一番街の電線地中化事業。
  1. ・平成6年~平成10年:川越市町並み改装事業により一番街の個店整備を行なう。
  1. ・平成11年4月9日:川越市川越伝統的建造物群保存地区決定。伝建整備事業による町並み整備。
  1. ・平成12年:都市景観重要建築物指定(新富町商店街で2件、大正浪漫夢通り商店街で7件、菓子屋横丁会で2件の指定がなされている。)。
  1. ・平成16年9月17日:川越十ヵ町地区都市景観形成指定。地域景観形成基準に沿い、届出による緩やかな景観形成。

事業の効果

  1. ・観光入り込み客数が平成11年から平成16年にかけて約20%増加している。
  1. ・川越のイメージアップによる地価の安定。
  1. ・街頭犯罪が減少している。また、防犯カメラ設置地域においてシャッターへの落書きや、暴行や恐喝等なくなった。

事業の課題・反省点

  1. ・北部商業地域における慢性的な交通渋滞。
  1. ・一番街がバス路線となっていることで、振動が蔵造りに与える影響。
  1. ・後継者不足、高齢化が課題。
  1. ・川越市において、鏡山酒造跡地及び旧川越織物市場活用方法を検討中であり、商店街との連携や回遊性を高めることが課題。
  1. ・クレアモールにおけるマンションの建設は、商店街としての賑わいの連続性を分断する大きな課題。