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がんばる商店街77選

にぎわいあふれる商店街アイデア商店街まちづくりと一体となった商業活動

東京都新宿区 早稲田大学周辺商店連合会

全国に広がったエコステーション
エコステーションの仕掛人。地域と連携し、環境・リサイクル、震災対策、情報化、地域教育等の多角的なまちづくり。

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エコステーションのラッキーリサイクル空き缶回収機

早稲田大学周辺商店連合会

早稲田商店会、大隈通り商店会、早大西門体育館通り商店会、ワセダグランド商店会、早稲田大学南門通り商店会、グリーンベルト鶴巻町商栄会、早稲田駅前商店会

所在地
東京都新宿区早稲田地域
会員数
450店
商店街の類型
近隣型

事業実施の背景

早稲田大学周辺の7商店会450店で構成されている連合商店会。商圏人口2万から2万5千人。

夏休みになると商圏人口のほとんどである学生がいなくなり、商店街は閑散としてしまう。そこで夏枯れ対策としてイベントを企画。平成8年8月に実施したイベント「エコサマーフェスティバル」の成功をきっかけに、環境・リサイクルだけではなく、バリアフリー、震災対策、情報化、地域教育と多角的にまちづくりに取り組んでいる。

事業の概要

地球感謝祭(旧エコサマーフェスティバル)・早稲田地ビール・アトム通貨

(1)「エコステーション」

エコサマーフェスティバル後、「ごみゼロ平常時実験(拠点があれば、リサイクル活動ができることの証明)」などを経て、平成10年に商店街の空き店舗を借りて、空き缶回収機とペットボトル回収機を設置したエコステーションを開設 した。回収機に空き缶を入れるとラッキーチケット(商店街の参加店で使える商品券、値引き券)が当たる仕組みで、リサイクル事業と個店への集客を結びつけた取り組みとなっている。また、生ゴミ処理機を設置し、成分解性のお買い物袋(生ゴミと一緒に処理機に投入しても分解する袋)も作成。平成11年から修学旅行生を受入れ、環境活動・地域活動を紹介するとともに、修学旅行生が地元の特産品を早稲田で販売する販売体験の場を作り人気がある。

(2)「早稲田地球感謝祭」

エコサマーフェスティバルは、平成12年から、早稲田地球感謝祭と名前を変え、さまざまな切り口から、地域の多くの人が参加できる場を作っており、各商店会ともに、地域参加型のイベント作りが進んでいる(フォトコンテスト、フリーマーケット、ビンゴ大会など)。こうした活動には、多くの学生が参加し、イベントへの参加にとどまらず、マップ作り、防災キャンプ、イルミネーション飾り、餅つき大会、早稲田祭ラーメンなどのメニュー提案(個店への提案)、リユース弁当箱(容器を返却する持ち帰り弁当)など、さまざまな企画を実現している。

(3)「震災疎開パッケージ」

安心安全は街の売り物として、商店街発の震災対策に取り組み、「震災疎開パッケージ」を販売(被災したときには、連携している地域へ疎開できる仕組み。平常時には特産品のプレゼント、連携地域への下見ツアーなどが盛り込まれている)。

(4)「早稲田地ビール」

平成14年には、早稲田地ビール を作り好評販売中。

(5)その他

アトム通貨(地域通貨)、合格弁当の販売、ワセダカラーの街路灯の設置、平成19年の早稲田大学創立125周年を地域ぐるみで祝福する商店街企画を検討するなど、ユニークな取り組みを行っている。

団塊世代が再び早稲田に集う企画(ミュージカルに端役で出る会、田舎家を守る会など)や講座を開催しており、昨年は、団塊の世代を対象にNPO・起業博覧会を行うなど、起業に関する講座も早稲田大学内や周辺で行っている。

事業の効果

地域参加型のイベント・商店会活動が活発になった。

エコステーションの取り組みは全国約100の商店街に広がり、平成11年からは「全国リサイクル商店街サミット」を行い、全国の商店街同士のネットワークの構築へと繋がり、物流事業、震災対策、地域交流などさまざまな連携事業が展開されている。震災パッケージ登録地域数30件、加入者数300人。中越地震では、連携先の新潟県入広瀬村に、新宿区よりα米を支援、一時避難の受け入れをした長野県飯山市(連携先)の商店街に対しても、食材発注などの支援を行った。

事業の課題

“出来ることを楽しく” する切り口で活動していくこと、イベント等での取り組みを日常的な活動、街づくり活動につなげて広げていくこと、を目指している。より多くのさまざまな人が参加できるように仕組んでいくことも必要である。

多面的な街づくり活動を、積極的に個店の販売促進に結び付けていくことが課題。