事業実施の背景
みやのかわ商店街振興組合は、秩父鉄道秩父駅前通り、及び駅前交差点の左右200メートルを中心とした商店街で、種々な商業を営む個店、大型店で構成されている。
秩父市の中心商店街として、ふさわしい街づくりを目指し組合を中心に各種イベント等を実施しているほか、自治体の協力を受けつつ、秩父地区全体の活性化を図るため、協働して環境整備等街づくりの活動が行われている。
約20年前に商店街の活性化について、宮側町共栄会青年部近代化研究会が結成され、検討が行われたところ、消費者の生活行動が夜型に移行していることに着目し、地域の伝統祭りである「秩父の夜祭」にヒントを得て「ナイトバザール」が実施されることとなった。
運営する商店街には、「ナイトバザール」は今や秩父の夜市として固有名詞化したブランドと言っても過言ではないという自負がある。
郊外型大型店vs中心商店街の中で、商店街自らが努力し、活性化が図られている。イベントは222回同じ出しものは一度も行わずに街づくりが行われている。
今後も新たなイベントを展開して常に新しさや変化を求めて活性化策を実施していく方針であり、節目の200回記念では埼玉県知事・国会議員・秩父市長はじめ国内各地から多くの参加者を迎えて「全国商店街交流(車座集会)」を開催。各地で今抱えている問題点や解決策が話し合われた。その結果、商店街の原点とも言える本来の姿に戻ることに行き着いた。高齢社会・買い物弱者のために買い物代行(御用聞き)と出張商店街等の企画が練られている。
できるものは何でも挑戦する。平成12年度に作成された秩父市中心市街地活性化計画における商店街の計画も全て実行されている。
事業の概要
(1)ナイトバザール
222回以上継続して開催しているイベント。毎月第3土曜日に実施。
(2)地域ブランド商品開発
オリジナル駅弁の販売
(3)みやのかわファンクラブ
会員数5000人突破を目標としている。会員には各店提供の特典、イベントへの参加権を提供予定。
(4)チャンスカードセール
毎年約6万枚を配布し、商店街での買い物の楽しさを市民に提供。
(5)環境整備事業
街づくりにも取り組み、今まで道路名看板の設置、電線の地中化、シャッターの美装化等ハード面の事業を推進。
事業の効果
商店街を取り巻く環境は毎年悪化をたどっているが、そのような環境の中で地域に密着したナイトバザールは、日本経済新聞2005年2月訪ねてみたい商店街ベスト5にランクされ、多くの人達の交流の中で、毎年新たなる街づくりや人づくりが行われ商店街の活性化が図られている。
また、イベントを毎月定期的に行うことにより、日本各地の商店街の交流が秩父において図られ、秩父地域の経済や観光の活性化に寄与している。ナイトバザールの継続は、もしやらなかったらということを考えると、その効果は計り知れないものがある。このため、商店街では、可能な限り街づくりを実践し、その効果を今後も実現させたいと考えている。
事業の課題
大型店の出店が相次ぐなか、少子・高齢社会にどう対応していくかが今後の課題である。