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1 この報告の中で、中小企業とは、中小企業基本法第2条第1項の規定に基づく「中小企業者」をいう。また、小規模企業・零細企業とは、同条第5項の規定に基づく「小規模企業者」をいう。具体的には、おおむね下記に該当する企業を指す。

2 この報告の中で、事業所単位で集計を行っている統計等を用いた分析については、事業所を企業とみなしている場合がある。この場合、「中小企業」とは、事業所ごとの従業員数が上記基準を満たすものを指す。したがって、大企業に属する事業所であっても、中小企業として捉えられている可能性がある。

3 この報告では、主として一般に公表されている政府、日本銀行の統計資料を用いたが、更にこれを加工分析したものや民間諸機関の調査等も利用した。なお、資料の出所、算出方法、注意事項等についてはそれぞれの使用箇所に明記してあるが、統計ごとに共通する注意事項は以下のとおりである。なお、以下及び本文中で特記していない統計資料は、企業単位の調査である。

(1) 経済産業省「工業統計表」
 本統計は事業所単位で集計されている。なお、本統計では西暦末尾0、3、5、8 年については全数調査、それ以外の年は従業者4人以上の事業所等を調査している。このため、本統計を用いた再編加工分析では、従業者4人以上の事業所のみを集計している。
 本報告では各年の事業所データを連結し、分析しているが、その際、例えば従業者3人の事業所が、翌年従業者4人になると、開業とみなされる(逆のケースは廃業とみなされる)点に注意を要する。

(2) 経済産業省「商業統計表」
 本統計は事業所単位で集計されている。

(3) 経済産業省「企業活動基本調査」
 従業者数50人以上かつ資本金3,000万円以上の企業を調査対象としているため、調査結果には小規模企業及び個人企業が含まれていないことに注意を要する。

(4) 財務省「法人企業統計年報」及び「法人企業統計季報」
 個人企業を含んでいないので、特に小規模層については、全体的な傾向を示すものではない。また、標本抽出と回収率の点から見て、小規模法人の調査結果については幅を持って考える必要がある。なお「季報」は、資本金1,000万円未満の法人を含んでいないことに注意を要する。

(5) 総務省「事業所・企業統計調査」及び「経済センサス−基礎調査」
 本統計は事業所単位及び企業単位双方で集計されている。この報告において、本統計を利用した企業ベースの分析には、個人事業主(個人企業)も含む。ただし、個人企業については、名寄せができないため、「本所・本店」のみの従業者数により企業規模の判定を行っている。したがって、例えば製造業に属し、従業者数が本所100人、支所300人である個人企業は、中小企業と判定される。また、「経済センサス−基礎調査」は「事業所・企業統計調査」と調査の対象は同様だが、(1)商業・法人登記等の行政記録を活用して、事業所・企業の捕捉範囲を拡大しており、(2)本社等の事業主が支所等の情報も一括して報告する本社等一括調査を導入しているため、「事業所・企業統計調査」との差数が全て増加・減少を示すものではないことに注意を要する。
 なお、本報告の分析で用いた「経済センサス−基礎調査」は基本集計(速報)に基づく暫定のものであり、詳細集計(確報)を用いて分析を行った場合の結果とは異なる場合がある。

4 この報告では、中小企業庁が中小企業等を対象として実施したアンケート調査を利用して分析を行っている。ただし、調査対象企業等のすべてがアンケートに回答したものではなく、優良な中小企業ほど回答率が高いと考えられるため、調査結果の中には実態より良好に表れている可能性がある。また、集計結果は原則として小数点以下第2 位を四捨五入し表記しているため、合計が100%にならない場合がある。

5 中小企業に関する統計を見ていく場合、平均値のみを見て、そこから中小企業の全体像を探ることには以下の2点で問題となる場合がある。

(1)中小企業は大企業と異なり企業によってばらつきが大きいため、平均値は中小企業の標準的な姿を代表していない可能性がある。
(2)中小企業に係る統計数値の分布は平均を中心に左右対称でなく、右に歪んでいる可能性がある。そのため本報告では、標準的な中小企業像を浮かび上がらせるため、必要に応じて、平均値の他、中央値、上位25%値(第一四分位)、下位25%値(第三四分位)を用いることとしている。

6 この報告で引用している国内及び海外で行われた分析結果に係る研究者の所属大学等は、当研究者が分析結果を発表した当時に所属していた大学等である。

7 この報告で用いる際の「有意」の意味は、統計学的な手法を用いても十分に意味のある数字であるということである。%が小さいほど、確からしさが大きくなる。



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