第3部 経済成長を実現する中小企業 

1 労働生産性の現状

●我が国の15〜64歳人口の推移
 第3-2-1図は、15〜64歳人口の推移を示したものである。これを見ると、我が国の15〜64歳人口は、2030年には6,740万人となり、2009年の8,149万人の約83%の水準に減少すると推計されている。
 このように、人口減少及び少子高齢化の影響により、我が国の15〜64歳人口は減少が見込まれ、人口に占める割合も低下すると見込まれている。今後我が国経済が持続的に成長するためには、15〜64歳人口の減少分を補い、更に経済成長に必要な労働生産性を向上させなければならない。
 また、2010年6月18日に閣議決定された「新成長戦略〜「元気な日本」復活のシナリオ〜」でも、女性、高齢者等の活用により就業が最大限促進されても、2020年度の就業者数は現在の水準を下回る見込みであり、経済成長を実現するためには、それを上回る労働生産性の伸びが必要であるとされている。


●中小企業の労働生産性の向上の必要性
 第3-2-2図は、業種別に中小企業と大企業の労働生産性と従業者数を示したものである。これを見ると、飲食宿泊を除くいずれの業種においても大企業の労働生産性は、中小企業を大きく上回っている。一方、労働生産性の低い中小企業で全従業者数の約7割が働いており、将来も中小企業で働く従業者数の割合が変化しないと仮定すると、我が国全体の労働生産性を向上させるためには、大企業だけでなく、中小企業の労働生産性も向上させる必要がある。

 
第3-2-1図 我が国の15〜64歳人口
〜我が国の15〜64歳人口は、2030年には2009年の約83%に減少する〜


第3-2-1図 我が国の15〜64歳人口
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第3-2-2図 業種別・規模別の従業者数と労働生産性
〜総じて労働生産性の低い中小企業で働く従業者が全体の約7割を占める〜


第3-2-2図 業種別・規模別の従業者数と労働生産性
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 以上の結果をまとめると、我が国では、人口減少と少子高齢化の影響によって15〜64歳人口が減少すると見込まれているため、女性、高齢者等の活用により就業が最大限促進されたとしても、近い将来就業者数の減少が見込まれるため、それを補い経済成長を実現するために、総じて労働生産性の水準が低く、全従業者の約7割が働いている中小企業の労働生産性を向上させる必要がある。



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