付注 
 
付注2-1-1 企業規模別の付加価値額、TFPの推計方法について
 第2-1-11図、第2-1-12図、付注2-1-2で示している企業規模別の付加価値額、付加価値額の伸びに占める資本・労働・TFPの寄与度は、財務省「法人企業統計年報」を用いて、全産業(除く金融保険業)を対象に、1961年度から2007年度までについて、企業規模別(資本金1億円未満を中小企業、1億円以上を大企業としている)に、以下の方法で推計している。設備の稼働率や労働時間等を考慮し、景気循環要因を取り除いた方がより好ましいが、ここでは企業規模別の統計の制約から考慮していない。ただし、第2-1-12図、付注2-1-3では、付加価値額の伸び率(1年間あたり)の各年代における平均値をとっているため、短期的な景気循環の影響は一定程度除去されていると考えられる。

○ 付加価値額
付加価値額 = 営業純利益(営業利益−支払利息等)+給与総額{役員給与+従業員給与(含む賞与)}+福利厚生費+動産・不動産賃借料+支払利息等+租税公課

  財務省「法人企業統計年報」より、上記の式で算出したものを、内閣府「国民経済計算」によるGDPデフレータ(平成12年基準の固定系列)で実質化している。平成12年基準のデータの入手が不可能な1993年度以前については、平成7年基準(93SNA)および平成2年基準(68SNA)のデフレータの伸び率を用いて遡及推計を行った。なお2007年度からは役員賞与が費用計上されるようになったため、給与総額に役員賞与を加えて計算している。

○ 資本投入の寄与度
資本投入の寄与度 ={1−(給与総額+福利厚生費)÷付加価値額}×有形固定資産増加率(実質。除く土地・建設仮勘定。)

 有形固定資産は、内閣府「国民経済計算」による設備投資デフレータ(平成12年基準の固定系列)で実質化している。平成12年基
準のデータの入手が不可能な1993年度以前については、平成7年基準(93SNA)および平成2年基準(68SNA)のデフレータの伸び率を用いて遡及推計を行った。また有形固定資産分のみの減価償却費が不明なため、減価償却率の推計には無形固定資産も含めた形で計算を行っている。
有形固定資産(実質)= 前年度の有形固定資産(実質)+設備投資÷設備投資デフレータ −前年度の有形固定資産(実質)×減価償却率
設備投資 = 有形固定資産(名目)−前年度の有形固定資産(名目)+減価償却費
減価償却率 = 減価償却費÷{前期末有形固定資産(名目)+前期末無形固定資産}

○ 労働投入の寄与度
労働投入の寄与度=(給与総額+福利厚生費)÷付加価値額×総従業員数増加率(役員数+従業員数)

○ TFPの寄与度
TFP の寄与度=付加価値増加率−資本投入の寄与度−労働投入の寄与度

○参考文献
中小企業庁 [2003] 『中小企業白書 2003年版』
永濱利廣 [2002] 『産業構造変化,規模の変化などの概観』、財務省財務総合政策研究所「フィナンシャル・レビュー第62号」(2002年6月)

 第2章 中小企業による市場の創造と開拓

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