平成19年度において講じた中小企業施策 

第11章 下請中小企業対策・官公需施策等の推進

 経済のグローバル化等の進展により、下請中小企業を取り巻く経営環境は著しく変化している。また、原材料価格の上昇等により多くの中小企業が収益に影響を受けるなど、懸念材料も依然として見られる。こうした状況の下、下請事業者の利益を保護するため、「下請代金支払遅延等防止法」(以下、「下請代金法」という。)の厳格な運用、「下請中小企業振興法」(以下、「下請振興法」という。)の周知、「下請適正取引等の推進のためのガイドライン」の策定、原油価格高騰下における下請中小企業対策など、下請適正取引等の推進を図った。また、官公需について、中小企業の受注機会の増大を図るための施策等を着実に推進した。

第1節 下請中小企業対策

1.下請取引の適正化
(1)下請取引の適正化を推進するため、「下請代金法」に基づき、約220,400件の親事業者、下請事業者に対する書面調査、約740件の親事業者に対する立入検査を実施し、書面調査及び立入検査の結果に基づき下請代金法違反の事実又はそのおそれがみられた約9,600件の事業者に対する改善指導等(うち勧告8件)を行った。(ただし、件数は平成19年4月から12月までのもの)(継続)

(2)「下請代金法」等を普及啓発する観点から、親事業者及び下請事業者の外注(購買)担当者等を対象として、下請取引改善講習会等を開催した。(継続)(予算額84百万円)
 中小企業庁開催
 (通年開催)一日コース25会場、半日コース51会場、業界団体向けセミナー13会場
 (下請取引適正化推進特別月間開催)全国6会場
 (下請取引適正化推進月間開催)全国25会場
 公正取引委員会開催
 (通年開催)親事業者向け研修会9会場、下請事業者向け説明会3会場
 (下請取引適正化推進月間開催)全国30会場
 (コンテンツ業界対象)3会場
 中小企業庁・公正取引委員会共催
 (下請取引適正化推進特別月間開催)全国10会場

(3)平成19年6月、政府の「成長力底上げ戦略」を踏まえ、中小企業の生産性向上のため、元請企業・下請企業間の望ましい取引関係の事例等を盛り込んだ「下請適正取引等の推進のためのガイドライン」を8業種について策定した。(新規)

(4)平成19年11月27日付けで親事業者20,140社、関係事業者団体616団体に対し、通達(「下請取引の適正化について」)を発出し、「下請代金法」の遵守等を要請した。(継続)

(5)下請代金法違反の疑いのある行為に関する積極的な情報提供を促すべく、平成19年12月11日付けで、日本商工会議所、全国商工会連合会及び全国中小企業団体中央会の長に対して、公正取引委員会事務総長及び中小企業庁長官連名の文書により要請した。(新規)

(6)「年度末に向けた中小企業対策」に従い、下請取引に係るベストプラクティスを集めたパンフレットを10万部作成し、普及啓発を図った。

2.下請中小企業の振興
(1)「下請振興法」に基づき、下請中小企業の経営基盤の強化を図るため、次の措置を講じた。
〔1〕 振興基準の周知
 下請事業者及び親事業者がよるべき一般的基準(以下「振興基準」という)、振興事業計画に係る助成措置等について、下請取引改善講習会等で周知を図った。(継続)(予算額64百万円)

〔2〕 原油・原材料の価格上昇を踏まえ、平成19年8月24日付けで関係事業者団体613団体に対し、通達(「原油・原材料の価格上昇に伴う下請事業者への配慮について」)を発出し、「下請振興法」に定める「振興基準」を遵守し、下請事業者に対する配慮を行うよう要請した。また、平成19年11月27日付けで関係事業者団体717団体に対し、通達(「下請事業者への配慮等について」)を発出し、下請事業者に対する配慮を行うよう要請した。(継続)

(2)取引あっせん、商談会による販路開拓支援
〔1〕 取引あっせん事業
 新たな取引先を開拓したい下請中小企業に対して、自社の希望する業種、設備、技術などの条件に合った受発注情報を都道府県内・外において紹介し、きめ細やかな取引のあっせんを行った。
 また、19年度より運用を開始しているインターネットを活用した「ビジネス・マッチング・ステーション(BMS)(http://biz-match-station.zenkyo.or.jp/)」により、受発注情報等の情報提供を行い販路開拓のための支援を行った。(平成19年4月から平成20年2月までの取引あっせん件数28,431件、平成20年1月末現在の登録企業数は18,459社)(継続)(予算額67百万円の内数)

〔2〕 緊急広域商談会開催事業
 大企業の大規模な事業再構築の実施、倒産、天災等により影響を被る下請中小企業について、広域的に新たな販路開拓を支援するため、緊急広域商談会を開催した。(平成19年度は3会場、341社が参加)(継続)(予算額13百万円)

(3)脱下請人材育成事業
 脱下請を目指す下請中小企業の経営者等を対象として、自立化するためのノウハウ(自立化のために必要な製品開発力、マーケティング・経営戦略等)を習得するための短期集中研修を7都県にて実施した。(継続)(予算額13百万円)

3.「独占禁止法」による不公正な取引方法の規制
 不公正な取引方法を含む独占禁止法違反行為に対して厳正に対処するとともに、違反行為を未然に防止する観点から、中小企業からの不公正な取引方法に関する相談に積極的に応じた。

第2節 官公需施策等の推進

1.官公需施策
 「中小企業者に関する国等の契約の方針」に基づき、官公需に係る中小企業者の受注機会の増大のための施策について、周知徹底を図った。(継続)(予算額32百万円)

2.事業活動の機会の適正な確保
 中小企業の事業活動の機会の適正な確保のため、「小売商業調整特別措置法」及び「中小企業の事業活動の機会の確保のための大企業者の事業活動の調整に関する法律」の厳正な運用を行った。(継続)

 第11章 下請中小企業対策・官公需施策等の推進

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