平成19年度において講じた中小企業施策 

平成19年度において講じた中小企業施策

第1章 総論

 平成19年において、我が国経済は緩やかな回復を続けたが、地域や業種によって景況感のばらつきが見られ、原油価格高騰の影響等を背景として中小企業の業況は弱い動きが続いた。
 このような状況の中、中小企業は地域活性化の中心的役割を担い、我が国経済の国際競争力を支える存在であるとの認識の下、以下の3つの応援に加え、原油価格高騰・住宅・建築着工減少への対策を講じ、中小企業の活性化に全力で取り組んだ。具体的には、地域中小企業の活性化を図る「地域の応援」、中小企業の発展、事業再生を支援する「企業の応援」、起業・再起業を促進する「ヒトの応援」の3つの応援を推進した。
 まず、第1の柱である「地域の応援」として、地域資源を活用した中小企業の新事業展開を支援した。
 地域活性化のためには、公共事業等に依存しない自立的な発展ができる産業群の育成が必要である。そこで、地域の中小企業の手によって、地域の「強み」となる、産地の技術、地域の農林水産品、観光資源などといった地域資源を掘り起こし、新たな商品・サービスに発展させる取組を総合的に支援した。「中小企業地域資源活用プログラム」を創設し、マーケティング、ブランド戦略に精通した人材・仕掛人の提供や、産官学連携など従来の垣根を越えた地域の力の結集、さらに、大都市部、海外の市場を視野に入れた取組を支援した。
 第2の柱は、中小企業の発展等を支援する「企業の応援」である。
 平成18年6月に施行された「中小企業のものづくり基盤技術の高度化に関する法律案」に基づき、ものづくり中小企業に対する支援策を着実に進めてきた。
 さらに、中小企業の資金供給円滑化のために、第三者保証や不動産に過度に依存しない融資制度の推進を図った。中小企業の保有する資産のうち、動産や売掛債権を担保として利用する「流動資産担保融資制度」を推進してきた。
 中小企業の経済活動の活性化のためには税制の役割も重要である。そこで、中小企業の内部留保の充実を図るため、特定同族会社の留保金課税制度の適用対象から中小企業を除外するとともに、計画的な事業承継を支援するため、相続時精算課税制度の自社株式特例の創設や種類株式の評価方法の明確化を行った。加えて、実務家間の支援ネットワークを構築するなど、総合的な支援策を講じた。
 第3の柱は、起業・再起業を促す「ヒトの応援」である。すなわち、企業を新しく起こす、あるいは一度失敗した人の再チャレンジを、融資などにより支援してきた。
 その他にも、年末にかけて原油価格高騰、改正建築基準法による影響対策としてセーフティネット貸付・保証等を行い、外生的ショックによる中小企業への影響を緩和する施策を講じた。

 第1章 総論

前の項目に戻る     次の項目に進む