第2部 中小企業の生産性の向上に向けて 

第2部 中小企業の生産性の向上に向けて

 第1部では、中小企業の景気動向を分析し、2007年度における原油価格の高騰や建築着工件数の減少の影響が中小企業の業況に影響を与える一方、中長期的に見ても、家計部門の消費の伸び悩みや我が国経済のグローバル化等の構造変化が中小企業の利益率を低迷させている可能性を指摘した。
 今後、我が国社会の少子高齢化が一層進展し、労働力人口が減少していく中で、中小企業が利益を確保し、持続的な発展を遂げていくためには、中小企業の労働生産性の向上を図ることが重要である。こうした観点から、第2部では、中小企業の労働生産性の現状を示すとともに、中小企業の労働生産性の向上を図る上で重要な取組を分析する。

 第1章では、これまでの中小企業の労働生産性の水準や変化を統計データを用いて示すとともに、そのデータの分析から、労働生産性の向上のために中小企業が取り組むことが重要な課題を探る。

 第2章では、我が国経済において大きな比重を占める中小サービス産業に着目する。サービスを提供する中小企業が、品質の安定化による付加価値の向上や業務プロセスの見直しによる効率向上に取り組むとともに、サービスの価格が品質等を反映したものとなるよう取引環境を整備することやサービス産業を支える人材の育成を図ることが、中小サービス産業の労働生産性の向上を図る上で重要であることを指摘する。

 第3章では、中小企業の労働生産性の向上を図る上での重要なツールとして期待されている、ITの活用に着目する。中小企業は大企業に比べてIT資本の蓄積が遅れている実態を明らかにするとともに、中小企業がITを活用していく上での人材確保や投資コストの負担等の課題を示す。

 第4章では、中小企業のグローバル化への対応に着目し、中小企業が輸出や海外での事業展開に取り組むことが労働生産性の向上に寄与する可能性について分析を行う。併せて、中小企業が輸出や海外展開を行う上で直面している課題を明らかにするとともに、高い経済成長を達成している中国、インド、ベトナムにおける中小企業の海外展開の動向や課題等を示す。

 第2部 中小企業の生産性の向上に向けて

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