2005年版 中小企業白書の発刊に当たって 

2005年版 中小企業白書の発刊に当たって

 2004年度の我が国経済は、全体として企業部門を中心に着実な回復が続いたものの、年度の終わりにかけては、景気回復が緩やかになりました。今般の景気回復局面においては、好調な海外経済を背景とした輸出増と企業収益改善による設備投資が牽引役となっておりますが、大企業よりも内需に依存する割合が高い中小企業の景況は、依然として厳しい状況にあります。また、業種・地域によっては回復にばらつきが見られます。
 我が国経済の屋台骨である中小企業が、このような苦境を脱却し、その活力を存分に発揮できるようにすることは、我が国経済活性化に向けた最重要課題であります。
 経済産業省といたしましては、やる気と能力のある中小企業を支援すべく、〔1〕創業・新事業に挑戦する中小企業への支援、〔2〕中小企業の人材育成・活用、〔3〕中小企業金融の多様化・円滑化と中小企業の再生支援、〔4〕商店街・中心市街地活性化の四つの分野を基本に、各般の施策の着実な実施に全力を尽くす決意です。
 今回の白書においては、日本の経済や社会の構造変化が進展する中で、我が国経済の維持・発展を支えてきた中小企業の活力を発揚するための課題等を明らかにしています。具体的には、マーケットが変化する中での異業種との連携による新事業活動、経営革新の課題について分析し、それを支える中小企業金融の多様化の状況を分析しております。また、人口減少が本格化する中で、地域再生に向けて都市機能の集約と都市中心部での定住人口増加を図るコンパクトなまちづくりが重要であることを示し、中心市街地と商業集積の活性化の課題について分析しております。さらに、中小企業が高齢者、女性、若年層等の就業の場として重要な役割を果たしていることを紹介し、我が国経済の活力を維持していくためにも中小企業の社会的存在意義が大きいことを指摘しています。

 本白書が中小企業経営者など関係者の方々の参考となり、また、中小企業に対する国民皆様方の更なる理解に役立てば幸いです。
 最後に、本書の作成に当たり、中小企業者を始めとする多くの方々から多大な御協力をいただきましたことに対し、厚く御礼申し上げます。


                               平成17年5月
                               経済産業大臣 中川 昭一

 

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