第2部 経済構造変化と中小企業の経営革新等 

(3)クレジットスコアリングモデルの課題

 クレジットスコアリングモデルは、低コストかつ迅速であること、ならびに中小企業特有の情報の不透明性リスクを回避することが可能であること等、中小企業金融の拡充において一定の意義が認められる。また、クレジットスコアリングから得られる情報を定性情報とともに活用することによって、リレーションシップバンキングの補完的な役割を担いうる。
 しかしながら、過去の実績の表れである財務諸表に基づき審査をする、1件あたりの貸出金額が少額24であるという特徴上、中小企業のすべての資金ニーズに必ずしも対応できない。特に中小企業が新しい事業活動を行う際の設備資金ニーズや過去の実績のない創業期の企業の資金ニーズへの対応は困難であることが推測される。


24 アメリカでは貸出額10万ドル未満を対象としていることが多く、限度額が比較的大きいところでも25万ドルが上限とされている。日本では数百万円〜数千万円を上限としている金融機関が多い。


 第3節 トランザクションバンキングの活用等

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