第1部 小規模事業者の構造分析

2 個人事業者と法人

小規模事業者の特徴の一つとして、法人化をしていない個人事業者が多いことが挙げられる。第1-1-25図は小規模事業者334万者における個人事業者数と法人数を示したものである。これを見ると個人事業者は約206万者で小規模事業者全体の約6割を占めている。法人は約128万者で約4割となっている。

第1-1-25図 小規模事業者における個人事業者数と法人数
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第1-1-25図で見たように我が国の小規模事業者の約6割は個人事業者である。第1-1-26図は、小規模事業者における個人事業者数と法人数について業種別に示したもので、第1-1-27図は、業種別に個人事業者と法人の占める割合を示したものである。

第1-1-26図 小規模事業者における個人事業者数と法人数(業種別)
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第1-1-27図 小規模事業者の個人事業者数と法人数の業種別構成比
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これを見ると、個人事業者が多く、かつ個人事業者比率が高い業種は「宿泊業,飲食サービス業」約42万者(88%)、「小売業」約41万者(70%)、「生活関連サービス業,娯楽業」約32万者(88%)、「不動産業,物品賃貸業」約16万者(49%)、「医療,福祉」約13万者(92%)、「学術研究,専門・技術サービス業」約9万者(59%)、「教育,学習支援業」約8万者(90%)、となっている。

これらの業種の共通点としては、対個人向けに商品・サービスを提供する業種が多いことがあり、個人事業者は、人口減少等で地域需要が減少する影響を受けやすいと考えられる。

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