第4部 中小企業・小規模事業者の支援の在り方 

2. 中小企業支援機関の施策活用状況、評価

これまで見てきたように、中小企業支援機関が施策を認知する過程において、中小企業・小規模事業者が施策を認知する過程とは異なる課題があることが分かった。

そこで次に、中小企業支援機関による、中小企業・小規模事業者施策の活用状況とその評価について見ていくこととする。

第4-2-14図は、国の中小企業・小規模事業者施策の活用状況、評価を示したものである10。実際に「事業計画の策定や担当窓口の紹介等の支援をしたことがある」と回答した中小企業支援機関は約5割、「事業計画の策定や担当窓口の紹介等の支援をしたことがない」または「事業者の相談を受けたことがない」と回答した中小企業支援機関の割合はそれぞれ約2割、約3割という結果となった。他方で、実際に「事業計画の策定や担当窓口の紹介等の支援をしたことがある」と回答した中小企業支援機関に対して、施策の評価を聞いてみると、約8割が「高く評価している」もしくは「評価している」と回答しており、「全く評価していない」もしくは「あまり評価していない」と回答した割合は1割にも満たない。つまり、実際に事業計画の策定や担当窓口の紹介等の支援をしたことがある中小企業支援機関のほとんどが、施策をある程度は評価しているといえる。

10 市区町村、都道府県の中小企業・小規模事業者施策の活用状況・評価については、国の中小企業・小規模事業者施策の活用状況・評価と同様の結果が得られたため、ここでは割愛し、付注4-2-11付注4-2-12に掲載することとする。

第4-2-14図 国の中小企業・小規模事業者施策の活用状況、評価

したがって、今後は、事業者の相談を受けたことのない中小企業支援機関が一定数いることから、認定支援機関を含め中小企業支援機関の存在・役割を広く中小企業・小規模事業者に周知していくとともに、中小企業支援機関と中小企業・小規模事業者とのマッチングを促進していくことが重要といえよう。

第2節を通じて、中小企業支援機関の中小企業・小規模事業者の施策認知度、活用状況、評価を見てきたわけであるが、中小企業支援機関は中小企業・小規模事業者に比べて、施策情報を入手しようとする意欲が高く、情報の入手先は明確であると回答する割合は相対的に高いことが分かった。しかしながら、時宜を得た情報を入手できたとしても、主に情報のわかりやすさという点で、中小企業支援機関にとっては施策情報が伝わりづらいものになっている可能性は引き続きある。したがって、施策情報のわかりにくさという問題を解消するためには、再三記述してきているが、実際に施策を企画立案した担当者が、動画で当該施策の内容のみならず、施策立案の背景や想いを説明することで当該施策の支援内容をよりわかりやすく伝えていくなどの取組を進めていきたい。そして、このような動きが、中小企業庁のみならず、他省庁や都道府県、市区町村にも広がっていくことで、国・都道府県・市区町村の施策情報が真の意味で385万者の中小企業・小規模事業者に届くということにつながるであろう。また、施策の活用、評価という点について、事業計画の策定や担当窓口の紹介等の支援をしたことがある中小企業支援機関の中小企業・小規模事業者施策への評価は高いという点を踏まえ、今後は、事業者の相談を受けたことのない中小企業支援機関が一定数いることからも、中小企業支援機関の存在及び役割の周知に加え、中小企業支援機関と中小企業・小規模事業者とのマッチングを「よろず支援機関」等を通じて、促進していく必要がある。

前の項目に戻る     次の項目に進む