第4部 中小企業・小規模事業者の支援の在り方 

第4節 今後の中小企業支援体制

ここからは、今後の中小企業支援体制について見ていく。ここまで、連携の重要性などについて述べてきたが、現在でも、様々な課題はあるものの「地域プラットフォーム」のような、中小企業支援機関同士が連携して支援できるような制度は構築されている。このような中、中小企業・小規模事業者支援体制を抜本的に強化するため、2014年度から、全国47都道府県に「よろず支援拠点」を設置する予定である。

本節では、「よろず支援拠点」の役割及び今後の中小企業・小規模事業者の支援体制の在り方について概観していく。

1. よろず支援拠点

地域プラットフォームが、任意かつ自主的に連携をする組織体であり、必ずしも総合的な相談に対応出来る体制になっていないという実態がある。他方で、第3節で見てきたように、地域で中小企業支援機関同士や自治体と中小企業支援機関が自主的に魅力的な連携体制を構築している事例も存在している。このような中、中小企業・小規模事業者への支援体制を抜本的に強化するため、2014年度より、ワンストップ型の総合的な相談窓口となる「よろず支援拠点」を全国47各都道府県に設置することとなった。

「よろず支援拠点」は大きく三つの機能を有する。一つ目は、既存の支援機関では十分に解決できない経営相談に対する「総合的・先進的な経営アドバイス」機能である。具体的には、企業の強みを分析し、新たな顧客獲得等につなげるアドバイスや首都圏・海外等への進出支援等の売上拡大に係る支援や他の機関が対応しない再生・経営改善案件への丁寧な対応等を行うことを想定している。二つ目は、事業者の課題に応じた適切な「チームの編成を通じた支援」機能である。これは、第3節で述べた「プロジェクト型のサービス」を「よろず支援拠点」が行うことを意味している。例えば、市区町村の枠を超え、都道府県単位でチームを編成する場合、「よろず支援拠点」がそのチームを編成する際のコーディネート役を果たすことが期待される。三つ目は、「的確な支援機関等の紹介(ワンストップサービス)」機能である。これは、第3節で述べた「ワンストップ型のサービス」を「よろず支援拠点」が行うことを意味している。例えば、事業引継に対して、高度な相談があった場合には、「事業引継ぎ支援センター」のような事業引継の専門支援機関につなぐことが想定される。さらに、ワンストップサービスで重要なことは、関係省庁や自治体、公的支援機関等の施策を熟知した上で、どの施策をどう使うべきか、相談者に応じた適切なアドバイスを与えられることである。このため、毎年度関係省庁の施策担当者から47名の「よろず支援拠点」のコーディネーターたちに対して、毎年度(補正予算の編成時にはそのときを含み)施策説明会を行うことを考えている。

第4-1-34図は、中小企業支援機関が、よろず支援拠点にどのような機能を求めているかを聞いた結果を示したものである。これを見ると、「高度かつ総合的な経営相談に対応する機能」、「支援機関との接点がない企業に対する一次相談窓口機能」、「専門家同士をつなぐハブ機能」との回答が多く、中小企業支援機関が「よろず支援拠点」に期待する機能は、今回全て持たせることになっている。

第4-1-34図 中小企業支援機関がよろず支援拠点に求める機能
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