第4部 中小企業・小規模事業者の支援の在り方 

2. 自治体の中小企業施策における連携状況

ここからは、国と自治体の中小企業施策における連携状況を見ていく。なお、ここでいう「連携」とは、同一の支援対象に対して一体的な支援を行ったり、互いに補完し合うような施策内容にしたりするなど、行政機関同士がお互いの施策を意識しながら、施策を立案し、執行していくことをいう。

第4-1-4図は、都道府県の国及び市区町村に対する連携状況を示したものである。これを見ると、国と「多くの支援分野で連携している」又は「一部の支援分野で連携している」と回答した都道府県の割合は75%を超えており、比較的連携が進んでいるといえる。また、市区町村との連携についても、「多くの支援分野で連携している」又は「一部の支援分野で連携している」と回答した都道府県の割合は6割程度であり、国との連携と比較すると低いが、相応に連携しているといえる。また、国及び市区町村に対して、「連携する必要性を感じないため、連携はしていない」と回答した都道府県はなく、都道府県は、他の行政機関との連携に一定の必要性を感じていることが分かる。

第4-1-4図 都道府県の他行政機関との連携状況
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次に、市区町村の国及び都道府県との連携状況を見ていく。第4-1-5図は、市区町村の国及び都道府県に対する連携状況を示したものである。これを見ると、国と「多くの支援分野で連携している」又は「一部の支援分野で連携している」と回答した市区町村の割合は約2割と連携はあまり取れていない。また、都道府県との連携についても、「多くの支援分野で連携している」又は「一部の支援分野で連携している」と回答した市区町村の割合は約3割であり、国との連携と比較すると高いが、あまり連携しているとはいえない。また、国及び都道府県に対して、「連携する必要性を感じないため、連携はしていない」と回答した市区町村は1割を超えており、連携の必要性を感じていない市区町村も一定数いることが分かる。以上のことから、都道府県と連携を取っている市区町村は一部であり、大半の市区町村では都道府県と連携が取れていないことが分かる。

第4-1-5図 市区町村の他行政機関との連携状況
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また、都道府県庁2に対して行ったヒアリングでも、都道府県と連携を取っているのは、政令指定都市や県庁所在地のような大きな市がほとんどであり、中山間地域の市区町村では都道府県と連携をほとんど取っていないのが実態である。

では、以上のような連携状況についての小規模事業者からの評価を見てみよう。第4-1-6図は、中小企業施策の連携状況についての評価を小規模事業者に聞いた結果を示したものである。これを見ると、自治体の中小企業施策において、「国・都道府県・市区町村の三者がうまく連携している」と回答した小規模事業者の割合は1割を切っており、ほとんどの小規模事業者が連携状況について「よく分からない」又は「国・都道府県・市区町村三者の連携が取れておらず、バラバラに支援している」と回答している。また、商工会の経営指導員からは「国・都道府県・市区町村が、助成金などの実績の取り合いをしている印象がある。」という意見も寄せられており、国・都道府県・市区町村の連携は小規模事業者や経営指導員などには認知されていないことが分かる。したがって、今後は、中小企業施策の連携状況について、積極的かつ適切に中小企業・小規模事業者に伝えていくことが必要となる。

2 2013年10月から12月にかけて、広島県庁、愛知県庁、静岡県庁にヒアリングを実施。
第4-1-6図 小規模事業者による国・都道府県・市区町村連携の評価
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次に、都道府県及び市区町村が実際に連携している分野について見ていく。第4-1-7図は、第4-1-4図で「多くの支援分野で連携している」又は「一部の支援分野で連携している」と回答した都道府県が国及び市区町村と連携している分野を示したものである。これを見ると、国との関係では、「ものづくり・技術の高度化支援」、「新たな事業活動支援」、「雇用人材支援」の分野で連携していると回答した都道府県が多い。市区町村との関係では、「商業・物流支援」の分野で連携していると回答した都道府県が多い。

第4-1-7図 都道府県が連携している分野
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第4-1-8図は、第4-1-5図で「多くの支援分野で連携している」又は「一部の支援分野で連携している」と回答した市区町村が国及び都道府県と連携している分野を示したものである。これを見ると、国との関係では、「ものづくり・技術の高度化支援」、「雇用・人材支援」、「経営安定支援」の分野で連携していると回答した市区町村が多い。都道府県との関係では、「ものづくり・技術の高度化支援」、「雇用・人材支援」、「経営安定支援」、「資金供給の円滑化・多様化支援」の分野で連携していると回答した市区町村が多い。市区町村の他の行政機関との連携している分野を見ると、第4-1-2図で見たような、何らかの支援制度を有している支援分野において連携が多いことが分かる3。市区町村は、そもそも支援制度を有していない分野が多いが、中小企業・小規模事業者の利便性を考えると、各支援分野について自らの施策のみならず、国・都道府県の施策についても情報提供と一定程度の相談業務には対応できることが望ましい。このため、国や都道府県は、施策が固まった段階で市区町村に対して、自らの施策について早期かつ積極的に分かりやすい説明を行うべきである。

3 市区町村では、「情報提供・相談業務」を支援制度として有している割合が全体的に高いが、「ものづくり・技術の高度化支援」では「補助金・税制・出資」を、「雇用・人材支援」では「補助金・税制・融資」を、「経営安定支援」では「融資・リース・保証」を、「資金供給の円滑化・多様化支援」では「融資・リース・保証」を支援制度として有している市区町村が多い。
第4-1-8図 市区町村が連携している分野
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ここまで、国と自治体の連携状況及び連携している分野について見てきた。では、実際に連携を推進する際にどのような課題があるのだろうか。第4-1-9図は、第4-1-4図で「どちらとも言えない」又は「連携する必要性は感じているが、連携はしていない」と回答した都道府県の、国及び市区町村と連携を推進する際の課題を示したものである。これを見ると、国に対しては、「連携するための人員が不足している」、「連携するためのノウハウが不足している」と回答した都道府県が多く、人員不足やノウハウ不足を埋めるために、経済産業局との人事交流や情報交換をより密に行っていくことが一つの解決策と考えられる。一方、市区町村に対しては、「連携するためのインセンティブが不足している」、「連携するための人員が不足している」、「連携するための財源が不足している」と回答した都道府県が多く、連携するためのリソースが不足していることもあるが、連携に対してインセンティブがないと回答している都道府県も多く、全ての市区町村と連携を行うことは、時間も財源も人員も不足しており、インセンティブも少ないと考えていることが分かる。

第4-1-9図 都道府県が他行政機関との連携を推進する際の課題
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他方、第4-1-10図は、第4-1-5図で「どちらとも言えない」又は「連携する必要性は感じているが、連携はしていない」と回答した市区町村の、国及び都道府県と連携を推進する際の課題を示したものである。これを見ると、国に対しては、「連携するためのノウハウが不足している」、「国とのつながりがない」、「連携するための財源が不足している」と回答した市区町村が多く、ノウハウ不足やつながりのなさを埋めるために、経済産業局との情報交換を密に行っていくことが求められる。一方、都道府県に対しては、「連携するためのノウハウが不足している」、「連携するための財源が不足している」、「連携するための人員が不足している」と回答した市区町村が多く、これについても都道府県との人事交流や情報交換の場などを増やしていくというのが現実的な対応策といえるであろう。

第4-1-10図 市区町村が他行政機関との連携を推進する際の課題
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これまで見てきたように、国と都道府県と市区町村は、必ずしもうまく連携しているとはいえない状況にある。そのような中でも、うまく連携している都道府県・市区町村も存在する。以下では、第4-1-11図のように、連携の形態を「ホップ・ステップ・ジャンプ型」、「棲み分け型」、「一体支援型」に分け、それぞれについて都道府県・市区町村で連携している事例を紹介する。

第4-1-11図 国・都道府県・市区町村の施策連携の事例

事例4-1-1. 石川県、金沢市

ホップ・ステップ・ジャンプ型の連携

中小企業者がいきなり規模の大きな国の補助金制度を活用するのは、ハードルが高い。そのような中、将来的には国の施策の活用を見据えた上で、それに到達できるように県と市で連携して支援策を作っている石川県と金沢市の事例を紹介しよう。

例えば、国の「新事業活動・農商工連携等促進支援事業」では、異なる事業分野の中小企業者が有機的に連携し、その経営資源(設備、技術等)を有効に組み合わせた新事業活動を行うことにより、新市場創出、製品・サービスの高付加価値化を目指す取組(「新連携」)や農林漁業者と中小企業者の有機的な連携により新商品・新役務の開発、需要の開拓等の取組や地域の優れた資源(農林水産物又は鉱工業品、鉱工業品の生産に係る技術、観光資源)を活用した新商品・新サービスの開発や販路開拓への取組を支援するものである。これに関する補助金は、補助金最大2,000万円、補助率2/3である。したがって、1,000万円の自己負担分が必要となるが、いきなり1,000万円の自己負担はハードルが高いという中小企業は多い。

そこで、石川県では、「いしかわ産業化資源活用推進ファンド」(全国最大の基金総額300億円)を立ち上げ、地域資源の活用、農商工連携、医商工連携による新商品・サービス開発から販路開拓までの支援を行う制度を作った。これに関する補助金は、補助金最大300万円、補助率2/3である。この制度でも、自己負担分が150万円は必要であるため、地域ブランドをこれから作っていこうという中小企業、とりわけ小規模事業者にとっては、まだハードルが高かった。

そこで、金沢市は、「金沢ブランド優秀新製品販路開拓支援事業」として、新製品で今後ブランド化が見込まれる製品を認定し、販路開拓を支援する事業を立ち上げ、認定1社当たり15万円(2014年度からは認定1社当たり10万円、大賞については生活関連産業部門と機械・情報産業部門で各50万円)の奨励金を交付する制度を作っている。

このように、中小企業・小規模事業者の経営体力に応じて、市区町村から都道府県、都道府県から国と、数年かけて、より規模の大きな支援策を活用できるように施策を作っていく連携を「ホップ・ステップ・ジャンプ型」の連携と呼ぶ。

事例4-1-2. 宮城県、仙台市

棲み分け型の連携

都道府県と市区町村で同じような施策を有している自治体は多い。特に政令指定都市のような規模の大きな市では、支援制度や支援対象、支援の規模も都道府県とほぼ同じであり、中小企業者から見ると制度の違いが分かりにくく、また、自治体側から見ても、同じ施策を都道府県と市区町村で有していることは、行政全体から考えると非効率であるといわざるを得ない。

宮城県と仙台市では、それぞれの産業施策や産業構造の特性などに対応した中小企業支援を行っている。宮城県では、主に自動車関連産業を中心とした製造業を施策のメインターゲットとし、「自動車関連産業特別支援事業」により、自動車関連産業の分野における取引拡大・新規参入等を総合的に支援している。一方、仙台市では、主にIT産業やサービス業を施策のメインターゲットとし、「情報産業支援事業」により、IT開発者向けのセミナーを行うなどの支援を行っている。

宮城県と仙台市の場合は、お互いの産業構造や産業施策に違いがあるため、結果的に、自然な形で中小企業施策の棲み分けが行われている。今後の中小企業支援に際しては、より効果的な棲み分けや連携を促進していくために、国や両自治体同士がお互いの施策情報を積極的に共有していくことが必要であろう。

事例4-1-3. 広島県、広島市

一体支援型の連携

農業分野や医療分野などとIT分野との連携は、成長性も高いが、それぞれの分野間の関連性も薄いため、リスクも高い事業である。したがって、市区町村の財源だけでは、なかなか支援が難しい分野である。

そのような中、広島県と広島市では、「ITと異分野の融合によるイノベーション促進事業」を共同で立ち上げ、IT企業と異分野の企業(医療や農業)のマッチングを支援している。県と市で250万円ずつ負担して事業を行っており、共同でIT融合の取組の普及や研究会の開催などを行い、「ものづくり中小企業・小規模事業者等連携事業創造促進事業(サポイン事業)」や「中小企業・小規模事業者ものづくり・商業・サービス革新事業」などといった国の制度の活用を視野に入れて、新たなビジネスの創出や既存産業の競争力強化などを目指している。

このように、同一の支援対象に対して、都道府県と市区町村が共同で支援を行う連携を、「一体支援型」の連携と呼ぶ。

コラム4-1-1.

施策マップ

今まで見てきたように、今後、中小企業・小規模事業者にきめ細かく施策を届けていくためには、国・都道府県・市区町村がそれぞれの役割分担に基づき、互いに政策的に連携していくことが必要である。

そのため、中小企業・小規模事業者の観点から、国・都道府県・市区町村の施策を目的や分野、必要金額等に応じて、検索でき、かつ、比較・一覧できるシステム(「施策マップ」)を開発している。分かりやすくいうならば、国・都道府県・市区町村の施策の中から自分が必要とする最適の施策を「ぐるなび4」のように検索し、「価格.com5」のように比較できる。さらには、自分が住んでいる都道府県と市区町村を入力すれば、自分が関心ある施策分野(例えば、販路・需要開拓、雇用・人材)について、国・都道府県・市区町村の施策の全体像をA3サイズの大きな紙で印刷して鳥瞰することができる。このようなシステムは、長年「あったらいい」と言われ続けたものであるが、ついに2014年6月から利用が可能となる。

本システムにより、地方自治体は、他の都道府県や市区町村との施策との比較が可能となるため、施策立案時の参考にできる。また、商工会・商工会議所等の中小企業支援者は、支援する相手に応じた、より具体的かつ効果的な支援が可能となる。

また、この「施策マップ」の大きな特徴は、総務省、厚生労働省、農林水産省、文部科学省、環境省、国土交通省、経済産業省、観光庁、金融庁、資源エネルギー庁、特許庁など、中小企業庁以外の関係省庁の中小企業・小規模事業者向けの施策も見ることができ、まさに、全ての省庁の施策を全国のどこにいても見ることのできるサービス(「ワンストップサービス」)を提供することである。

では、具体的な「施策マップ」の利用の流れについて、見ていくこととする。「施策マップ」は、中小企業庁のポータルサイト「ミラサポ6」上に構築する。

コラム4-1-1〔1〕図は、「ミラサポ」のトップページである。「施策マップ」は、中小企業者でなくても、学生でも主婦でも、個人でも自治体職員でも、誰でも閲覧可能である(ただし、専門化派遣等のサービスを受けるためには、会員登録が必要となる。)。まずは、どのような検索ができるか、どのような「施策マップ」ができるのか、気軽に見にきていただきたい。

4 「ぐるなび」とは、株式会社ぐるなびが運営するポータルサイトのこと。飲食店の情報を飲食店事業者から集めて、発信し、その情報を利用者は無料で検索・閲覧することができる。

5 「価格.com」とは、株式会社カカクコムが企画・運営する価格比較サイトのことで、パソコンやAV機器などの商品を中心に価格や性能の比較が可能となっている。

6 「ミラサポ」とは、中小企業庁が2013年7月に開設した、中小企業・小規模事業者を支援する体制を構築する一環として、国や公的機関の支援情報・支援施策を分かりやすく提供するとともに、経営の悩みに対する先輩経営者や専門家との情報交換の場を提供する支援ポータルサイトのこと。会員になると、専門家派遣の依頼や補助金の電子申請等のサービスが利用できる。

コラム4-1-1〔1〕図 「ミラサポ」トップページ

コラム4-1-1〔1〕図で見たような、「ミラサポ」のトップページから、国・都道府県・市区町村の施策を目的や分野、必要金額等に応じて、検索でき、かつ、「比較」又は「一覧」することができる。コラム4-1-1〔2〕図は、「施策マップ」を活用する際の全体の流れを示したものである。まず、「様々な支援制度を比較したい(比較画面)」のか「国・都道府県・市区町村の施策を一覧したい(一覧画面)」のかを選択してもらい、支援制度を検索していくこととなる。

コラム4-1-1〔2〕図 「施策マップ」を活用する際の全体の流れ

コラム4-1-1〔3〕図は、「様々な支援制度を比較したい(比較画面)」場合の、検索画面のイメージ図である。支援制度の検索画面では、フリーワード、分野、対象者、業種、必要とする支援規模、募集時期、事業者の所在地(都道府県・市区町村)等で検索(絞り込み)が可能となる。

具体的には、以下の七つの質問に答えていくことで、検索(絞り込み)は完了する(フリーワードは必ずしも入力する必要はない。)。七つの質問全てに答える必要はないが、その場合、検索結果が多く出過ぎてしまう可能性があるため、答えられるものは答え、ある程度絞り込んでおいた方が、その後の比較がより効率的に行える。

コラム4-1-1〔3〕図 「施策マップ」の検索画面のイメージ図

コラム4-1-1〔4〕図は、コラム4-1-1〔3〕図で行った、支援制度の検索結果のイメージ図である。検索画面で絞り込みを行った項目に応じて、支援制度、分野、支援規模、エリア、募集期間等が、「ぐるなび」のように、分かりやすい形で表示される。これらの中から、「比較」したい支援制度があれば、一番左のチェック欄(□)にチェックを入れて、一番上の「一覧比較画面へ」を押すと、次の「比較画面」(コラム4-1-1〔6〕図)に移ることができる。「比較」ではなく、いきなり気になる支援制度の詳細が見たい場合には、支援制度の名称をクリックすれば、その詳細情報を見ることもできる(コラム4-1-1〔5〕図)。

コラム4-1-1〔4〕図 「施策マップ」の検索結果のイメージ図
コラム4-1-1〔5〕図 詳細情報ページ

コラム4-1-1〔6〕図は、「比較画面」のイメージ図である。コラム4-1-1〔4〕図から「比較画面」へ進むことができ、検索結果について、「価格.com」のように分かりやすい形で比較が可能となる。例えば、起業を考える若者は、この「比較画面」を使って、自分が起業を希望する自治体の支援制度を比較して、最も有利な自治体に行くかもしれない。企業立地についても同様のことがいえる。また、知事や市長などの自治体トップは、隣接する都道府県や市区町村の支援制度と比較することで、自らの自治体の支援制度をより良いものに変えていこうと思うかもしれない。このように、「比較画面」には、使う人によってさまざまな用途が考えられよう。

コラム4-1-1〔6〕図 「比較画面」のイメージ図

次に、「国・都道府県・市区町村施策を一覧したい(一覧画面)」場合である。「様々な支援制度を比較したい(比較画面)」場合と同様に、「施策マップ」のトップページから「国・都道府県・市区町村施策を一覧したい(一覧画面)」をまず選択する。次に出てくる検索画面で検索をすると、「一覧画面」へ進むことができる。コラム4-1-1〔7〕図は「一覧画面」のイメージ図である。「一覧画面」では、国、都道府県、市区町村レベルで、分野ごとの施策を一覧できる。画面上でスクロール7して見ることもできるが、A3で印刷して、紙ベースで活用した方が使いやすいであろう。この「一覧画面」の中小企業・小規模事業者の使い方については、前述のとおりであるが、商工会・商工会議所等の中小企業支援者にとっても、支援する相手に応じた、より具体的で効果的なアドバイスに使うことができる。例えば、これから訪問して、巡回指導を行おうと考えている中小企業・小規模事業者が、サービス業の小規模事業者であれば、その条件と住んでいる都道府県名と市区町村名を入れれば、その小規模事業者用のオリジナル「施策マップ」ができあがる。巡回指導の際には、それを印刷して持参して説明するとより効果的な施策説明ができるのではないだろうか。

7 「スクロール」とは、パソコンの操作画面で、画面上に表示しきれない部分を表示するために、表示内容を上下左右に移動させることをいう。

コラム4-1-1〔7〕図 「一覧画面」のイメージ図

また、コラム4-1-1〔8〕図は、コラム4-1-1〔7〕図の「一覧画面」の一部を拡大したものである。一定の文字数(150字以内)の中で、支援制度の名称、概要、補助金額、補助率等、支援制度の主要な情報が分かるようになる。

コラム4-1-1〔8〕図 「一覧画面」の拡大イメージ図

以上、「施策マップ」の流れについて見てきたが、このシステムは、2014年3月末までにシステム開発は終了し、4月以降、各省庁や都道府県・市区町村の職員に実際に支援制度を入力してもらう必要がある。さらに、今回だけ入力すれば良いというものではなく、毎年度の予算編成時(補正予算編成時にはそのときも含む)新しく入力していかなければならない。

全国津々浦々の385万者の中小企業・小規模事業者に、国・都道府県・市区町村の施策をきめ細かく届けていくために、是非とも各省庁及び全自治体職員の方々にご協力をお願いしたいと考えている。

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