第3部 中小企業・小規模事業者が担う我が国の未来 

2. 直接投資の開始の課題

次に直接投資の開始の課題を見ていく。第3-4-40図は、直接投資をまだ実施してない企業(直接投資未実施企業)の直接投資に関する方針を見たものである。これを見ると、約3割の企業が、準備・検討をしているか、関心を持っていることが分かる。特に注目されるのは、直接投資を実施していない小規模事業者でも、4社に1社が輸出に比べてリスクの高い直接投資にも関心があることである。

第3-4-40図 直接投資未実施企業の直接投資に関する方針
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第3-4-41図は、直接投資先として準備又は検討している国・地域を見たものである。これを見ると、生産機能の直接投資を準備・検討している企業では、中国や、タイ、ベトナム、インドネシアといったASEAN諸国の比率が高い。また、販売機能の直接投資を準備・検討している企業では、中国と共に、北米、更にはタイ、ベトナム、ミャンマーといったASEAN諸国に関心を持っている企業が多いことが分かる。

第3-4-41図 直接投資先として準備又は検討している国・地域
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第3-4-42図は、直接投資を準備・検討している企業に、開始するための最も重要な(これが克服できれば、直接投資が行えるといった)課題を尋ねたものである。これを見ると、生産機能を持つ直接投資を準備・検討している企業では、「販売先の確保」が最も多く、次いで、「採算性・事業の見通しの確保」、「必要資金の確保」が大きな課題になっている。

第3-4-42図 直接投資未実施企業の直接投資を開始するための最も重要な(これが克服できれば、直接投資が行えるといった)課題
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一方、販売機能を持つ直接投資を準備・検討している企業では、「販売先の確保」がより大きな課題であることが分かる。

それでは、中小企業の直接投資先では、どのようなところに販売しているのであろうか。第3-4-43図は、生産・販売する主な商品・サービス別に、直接投資先の主な販売先を見たものである。これを見ると、いずれの商品・サービスでも、現地向けが最も多く、中でも現地の日系企業向けの比率が高い。特に、部材等の中間財を生産・販売する直接投資先では、現地の日系企業に販売している割合が高く、これらの直接投資は国内での受注先の海外進出に随伴して行われたものが多いと推測される。

第3-4-43図 直接投資先が生産・販売する主な商品・サービスの内容別の主な販売先
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