第3部 中小企業・小規模事業者が担う我が国の未来 

第2節 小規模事業者の類型化

小規模事業者を支援するためには、まずは、小規模事業者がどのような特性を有しているのか把握する必要がある。本節では、小規模事業者の組織構造を把握した上で、今後の目指す方向により、「地域需要志向型18」と「広域需要志向型19」に類型化していく。さらには、企業規模は維持しながらも「事業の持続的な発展」を目指す「維持・充実型20」と、組織の成長を志向していく「成長型21」に類型化し、その実態を構造的に把握していく。

18 「地域需要志向型」とは、今後目指す市場を「同一市区町村」、「隣接市区町村」、「同一都道府県」としている企業をいう。

19 「広域需要志向型」とは、今後目指す市場を「隣接都道府県」、「全国」、「海外」としている企業をいう。

20 「維持・充実型」とは、組織形態を維持しながらも「事業の持続的発展」を志向する企業をいう。詳細は、第3-1-18図を参照。

21 「成長型」とは、組織形態の成長を志向する企業をいう。詳細は、第3-1-18図を参照。

1. 組織形態による小規模事業者の類型化

小規模事業者の実態を把握するために、小規模事業者をいくつかの類型に分けてみることから始める。まず、小規模事業者は、組織形態で「個人事業者」と「法人」に分けることができる。個人事業者は、さらに、家族以外の従業員を雇用しているか否かによって分けることができる。ここでは、従業員なし又は家族従業員のみの個人事業者を「個人事業者Ⅰ」、家族以外の従業員を雇用している個人事業者を「個人事業者Ⅱ」とする。また、法人については、経理部門を有しているか、経理部門に加えて営業部門を有しているかによってさらに分けることができる。ここでは、経理部門を有していない法人を「法人Ⅰ」、経理部門を有している法人を「法人Ⅱ」、経理部門と営業部門の両方を有している法人を「法人Ⅲ」とする。このように、企業として組織化が進展する度合いに応じて、「法人Ⅰ」から「法人Ⅲ」へと変化していく。

第3-1-15図は、小規模事業者を組織形態により類型化したものである。これを見ると、小規模事業者は、90.9%が個人事業者や組織化されていない法人(法人Ⅰ)であることが分かる。また、小規模事業者の中でも、さらに規模の小さい小企業者を見てみると、95.1%が個人事業者や組織化されていない法人(法人Ⅰ)であることが分かる。

第3-1-15図 小規模事業者の組織形態による類型化
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