第2部 中小企業・小規模事業者が直面する経済・社会構造の変化 

2. 企業の雇用環境の変化

ここからは、企業の雇用環境について見ていく。

第2-1-34図は、従業者規模別の新規求人数の推移を示したものである。これを見ると、2008年9月のリーマン・ショックで新規求人数は落ち込んだが、その後、規模の小さな企業の新規求人数は伸びているといえる。他方、規模の小さな企業の雇用者数は減少傾向にあり(第2-1-35図)、採用意欲が高まる一方で、雇用者の確保がうまくいっていない可能性が考えられる。

第2-1-34図 従業者規模別の新規求人数の推移
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第2-1-35図 従業者規模別の雇用者数の推移
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以上のように、製造業からサービス業への労働人口の移動など我が国の就業構造は中長期的に見て大きく変化してきたことが分かる。また、今後についても、人口減少・少子高齢化、国際化の進展、情報化の進展などにより、就業構造は大きく変化していくことが予想される。また、規模の小さな企業ほど雇用の確保は難しいと考えられるため、上記のような就業構造の変化をいち早く捉え、雇用確保等に努めていく必要があるだろう。

第1章では、人口減少・少子高齢化、国際化の進展、情報化の進展、就業構造の変化などの経済・社会構造の変化を見てきた。人口減少・少子高齢化による需要の縮小や我が国の国際競争力の低下に伴う大企業の海外への移転など、中小企業・小規模事業者においては、厳しい事業環境が予想される一方で、観光客の取り込みや情報化の進展によるビジネスチャンスも広がっている。中小企業・小規模事業者は、これらの外部環境の変化を踏まえた上で、中長期的な経営戦略を立てて、実行していく必要があると考えられる。

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