第1部 平成25年度(2013年度)の中小企業・小規模事業者の動向 

9. 販売単価、原材料価格の動向

第2節の最後は、中小企業・小規模事業者の販売単価及び原材料価格の動向を見てみる。中小企業景況調査によると(第1-1-35図)、製造業について、2011年以降で見ると、売上単価・客単価DIが横ばいで推移していたが、2012年10-12月期から2014年1-3月期にかけて14.5ポイント上昇している。他方で、原材料仕入単価DIは、2011年7-9月期から2012年10-12月期にかけて30.4ポイントと大幅に下落したが、2013年に入ってからは大幅に上昇してきており、2012年10-12月期から2014年1-3月期までで38.3ポイントと大幅な上昇となっている。

第1-1-35図 売上単価・客単価DI、原材料仕入単価DIの推移
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非製造業についても、同様の傾向にあり、2011年、2012年を通じて売上単価・客単価DIはほぼ横ばいで推移していたが、2012年10-12月期から2013年10-12月期にかけて12.0ポイント上昇している。他方で、原材料仕入単価DIは2011年7-9月期から2012年10-12月期にかけて12.8ポイント下落したが、2013年に入ってからは上昇してきており、2012年10-12月期から2014年1-3月期までで25.3ポイントの上昇となっている。

この原材料仕入単価DIの上昇は、円高方向に推移していた為替レートが、円安方向に推移していることを受けて、原材料仕入価格が上昇してきていることが大きな原因であると考えられる。しかしながら、採算DIの動きを確認すると、製造業では、2011年から2012年にかけて一進一退の状況が続いていたが、2013年1-3月期から2014年1-3月期までで19.9ポイントの改善、非製造では、2011年から緩やかな改善傾向を示しており、足下では2012年10-12月期から2014年1-3月期にかけて8.5ポイント上昇しており、中小企業・小規模事業者の収益環境は改善傾向にある。

これらのことから、中小企業・小規模事業者の認識としては、仕入単価が上昇してきている中でも、採算は改善傾向にあり、中小企業・小規模事業者の価格転嫁は、一定程度行われていると推察される。しかし、採算DIはマイナスに留まっていることから、中小企業・小規模事業者の収益環境は引き続き厳しい状況にある。

次の第3節では、過去の原材料価格の上昇局面との比較も踏まえつつ、より詳細に価格転嫁の動向を分析していくこととする。

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