第1節 大震災が中小企業にもたらした影響
大震災は、東北地方及び関東地方北部を中心に、建造物の損壊、生活への影響等、様々な被害等をもたらした。多くの企業が地震や津波の影響を受け、生産活動が停滞し、農林水産業も大きな被害を被った。
本節では、津波等被災地域に立地する企業数及び大震災後の東北地方を中心とした地域の中小企業の景況について見てみる。
■津波等被災地域の中小企業数
第2-1-1図は、津波等被災地域の企業数を示したものであるが、大震災による津波及び原子力発電所事故の影響を大きく受けた地域に立地していた中小企業数は、約4万社であり、津波浸水地域では、約3万8千社、警戒区域等1では、約3千社であった。また、津波等で被災した市区町村に所在する中小企業数は、約12万社であった2。津波等被災地域にある企業の99.9%が中小企業であり、津波等は、数多くの中小企業に大きな影響を与えたことが分かる。