トップページ公募・公開情報予算

平成15年度中小企業対策関連予算内示等の概要

平成14年12月20日
中小企業庁
要求額・予算額等
(単位:億円)
年度
要求額
当初予算額
(15年度は1次内示額)
補正予算額
(14年度は予算案)
13年度
1,365
1,335
2,660(注)
(うち財務省計上1,698)
14年度
1,335
1,307
4,648
(うち財務省計上3,798)
15年度
1,350
1,281
(注)平成13年度補正のうち、62億円は産業投資特別会計社会資本整備勘定

※この他、財務省、厚生労働省において、433億円を計上(平成14年度:554億円)
・中小企業総合事業団(保険部門)に対する出資等(財務省計上) :390億円
・勤労者退職金共済機構に対する補助(厚生労働省計上):43億円

重点項目

?.金融セーフティネットと再生支援

 

 
 資金繰り等依然厳しい状況の中で、やる気と能力ある中小企業までが破綻に追い込まれる事態を回避するため、中小企業の金融セーフティネット対策に万全を期す。

1.金融セーフティネット対策

 

(1) セーフティネット保証の拡充

?今臨時国会において中小企業信用保険法を改正し(12月16日施行)、

  • 金融機関の合併・再編、支店や人員の削減のあおりを受けて貸出減少に直面する中小企業者と、
  • RCCに貸付債権が譲渡された中小企業者のうち、再生可能性のある者、

をセーフティネット保証の対象に追加。


?さらに、現在実施している返済条件変更に加え、中小企業の現下の厳しい資金繰り状況を楽にするため、「資金繰り支援保証制度」を創設する。
?以上のような施策を通じて10兆円の保証規模を確保する。  

14年度補正予算案 

2,172億円(うち財務省計上1,738億円)

 

   

(2) 信用補完制度の財政基盤強化

 信用保険制度の大幅な資金不足に対し、融資基金の取崩し、財政資金の新たな投入、保証料率の引上げ等、あらゆる方策を講じ、確固たる保険財政基盤を確立する。    

14年度補正予算案 

2,010億円(財務省計上)

                  
                              

 

(3) セーフティネット貸付の拡充等

?中小公庫及び商工中金の中小企業運転資金円滑化資金における貸付限度額を引き上げる。
? 取引金融機関から、不良債権処理の加速を理由として貸し渋り・貸し剥がしを受けた中小企業者に対する融資制度を、中小公庫、商工中金、国民公庫に新たに創設する。

14年度補正予算案 

90億円

         
                    


(4) 売掛債権担保融資保証制度の充実

 売掛債権担保融資保証制度の利用の促進を図るため、商品の納入、工事完了、役務の提供等を待たず、契約が締結された段階から融資を受けることができるよう制度を改善(11月11日より実施)するとともに、保証料率を引き下げる。              

14年度補正予算案 

13億円

 

                       

2.事業再生・活路開拓支援

 

 中小企業の再生支援のため、各地域に「中小企業地域再生協議会」を設置し、地域一体となって中小企業の再生支援を行うとともに、厳しい経営状況に追い込まれている中小企業が、自らの経営の現状を直視し、早期の経営改善の取り組みによる事業再構築や事業売却、又は円滑な退出等の見極めを促すような環境整備を行う。

(1) 中小企業地域再生協議会事業

 中小企業の事業再生支援について、各地域の商工会議所等に事務局を置いて、「中小企業地域再生協議会(仮称)」を設け、既存の中小企業施策を幅広く活用しつつ、地域の関係者の協力を得て、中小企業の再生の取組みを支援する。

14年度補正予算案 

1.8億円

15年度1次内示額

9.7億円

14年度予算額

 (新 規)


                

(2) 中小企業の再生資金の円滑化

?経営改善、経営再建等に取り組む必要が生じている中小企業者に対し、企業再建計画の作成を前提として、民間金融機関と連携して、通常の融資制度より、さらに踏み込んで支援を行うための融資制度を創設する。      (中小公庫、商工中金)
?DIP融資を拡充し、私的整理ガイドライン等により、再生に取り組む者を加えるとともに、金利引き下げや担保徴求免除特例の拡充等を図る。   (中小公庫、商工中金)
?今臨時国会の中小企業信用保険法改正により創設したDIP保証の積極的な活用を図る。

14年度補正予算案 

(1.金融セーフティネット対策の内数)


                   
                   

(3) 経営進路形成支援

 CRD(中小企業信用リスク情報データベース)等を活用し、中小企業が経営実態を自己判断できるシステム(自社の財務状況をインプットすると、自社の倒産する確率や経営上の問題点を指摘するシステム)を構築し、ネット上(中小企業総合事業団のJ-Net21)で公開し自由な利用に供する。

経営実態把握サポートサイトの構築 

15年度1次内示額

1.9億円

14年度予算額

 (新 規)

 

                      
(4) 後継者確保・M&Aマッチング支援

 事業再構築に当たり、後継者確保が重要な要素となる場合が多く、また、事業売却をもって活路を見出すケースが増加。中小企業の後継者探しや事業売却の支援を全国的規模で展開するため、ニーズを持つ中小企業、後継者人材、M&A取得希望企業等に関する情報を集積・提供するデータベースを構築し、ネット上で公開・運営する。

  後継者確保支援・M&Aマッチングサポート事業 

15年度1次内示額

1.5億円

14年度予算額

 (新 規)


                      

?.挑戦する中小企業への支援

 

 
  我が国ものづくりを担う、やる気と能力ある中小企業による新事業、新分野への挑戦及び、個人による創業への挑戦に対して、技術面、人材面、資金面、組織面等多面的に後押しし、元気な中小企業を育成・支援する。

1.技術革新支援

 

 優れた技術シーズの開花を支援することにより、個人の創業や中小企業の新事業展開に拍車をかける。中小企業ながら優れた技術力により世界トップを占める企業を多数輩出するため、技術開発を強力に推進する。

(1) 中小製造業の戦略的基盤技術開発プロジェクト

 我が国製造業の国際競争力を強化するため、基盤的・戦略的分野(金型・ロボット部品分野等)の技術開発プロジェクトに対して、集中的に支援する。

  戦略的基盤技術開発プロジェクト 

15年度1次内示額

26.8億円

14年度予算額

 (新 規)


                                 

(2) 産学官連携による技術開発支援

 中小企業と大学、研究機関による産学官連携の研究開発を通じ、新事業創出を促進する。

中小企業地域新生コンソーシアム研究開発事業

14年度補正予算案 

15.0億円

15年度1次内示額

20.5億円

14年度予算額

 (20.5億円)

   

 

(3) 中小企業の創造的技術開発の支援

 中小企業による創造的な技術開発による全国レベルの新事業・新分野への進出を強力に支援する。                                                  
創造技術研究開発事業  

14年度補正予算案 

22.6億円

15年度1次内示額

30.2億円

14年度予算額

 (29.2億円)

        
       

2.人材の充実・育成の支援

 

 創業や新事業展開を成功させるためには、経営・マーケティング戦略等を構築できる優れた人材の確保・育成が重要。企業や国の研究機関のOB等が有する経営ノウハウや技術力と、創業・ベンチャー企業や中小企業のニーズとが、出会い・結びつく機会を提供(マッチング)すべく、全国レベルのマッチングの仕組み・ネットワークを構築するとともに、創業や経営革新の裾野を拡大するため、人材育成を支援する。

(1) 人材の充実(マッチング)支援

 中小・ベンチャー企業の事業展開に不足しがちな、経営戦略等を助言する人材(企業等のOB)の掘り起こし等を行い、OB人材を活用し新事業展開を図ろうとする中小企業とのマッチングを行う。OB人材に関するデータベースとOB人材の活用を希望する中小企業に関する情報を、ネット上(事業団のJ-Net21)で公開してマッチングを支援。

  中小・ベンチャー企業人材マッチング事業

15年度1次内示額

11.1億円

14年度予算額

 (4.0億円)


                          

(2) 人材育成の支援

 創業希望者の経験・潜在能力の掘り起こしを行い、企業経営の能力開発支援を行うとともに、先導的な経営革新企業の育成を行うため、人材育成事業の充実を図る。 

  創業塾、創業・経営革新講座等による人材育成

14年度補正予算案 

4.6億円

15年度1次内示額

24.4億円

14年度予算額

 (21.9億円)


                     

3.新市場創出支援

 

 優れた技術力や製品開発能力を持ちながら、販路開拓が不十分であるため、その強みが生かされていない中小企業は多い。このような中小企業の新市場開拓を支援するため、全国的規模での見本市を開催し、場の提供を行うとともに、ITを活用した新市場進出支援を行う。さらに創業・新事業進出等のための資金供給の一層の円滑化を図る。

(1) 見本市による市場創出 

 中小企業の新市場開拓の場を提供するため、国内・国外のユーザー、バイヤーを広く集め、中小企業による新市場創出が期待される個別分野(ロボット、医療・福祉等)での特色ある見本市を開催する。 

  新市場創出見本市 

15年度1次内示額

2.5億円

14年度予算額

 (新規)

               
             

 

(2) ITを活用した新市場への挑戦支援

 製造・小売・卸・サービス各分野での中小企業の連携によるIT化・ネットワーク化を通じた新しい事業形態の開発・普及について支援を行う。

  IT活用等ビジネスモデル支援事業

15年度1次内示額

11.5億円

14年度予算額

 (11.4億円)


                                

(3) 創業・新事業進出への資金供給円滑化

  新創業融資制度(事業計画(ビジネスプラン)を審査し、無担保、無保証、本人保証もなしで融資を行う制度)について、女性、中高年の新規開業に対して、金利低減を図るなど、創業・新事業進出への資金供給の円滑化を図る。

  新創業融資・経営革新支援資金の充実

14年度補正予算案 

60億円(うち財務省計上50億円)


                                                    

?.中心市街地・商店街活性化支援

 


  現下の厳しい地方経済の状況にあって、個性と活力ある中心市街地を実現するため、各市町村の中心市街地活性化基本計画等の内容や商店街の状況に応じて、ニーズに即したきめ細かな支援を行う。

(1) 中心市街地の大型空き店舗対策支援

 中心市街地の核店舗として営業してきた大型店の空き店舗が増加する中、中心市街地の集客力を取り戻すためにTMO等が行う空き店舗対策事業を総合的に支援する。
                                       
大型空き店舗活用支援事業

14年度補正予算案 

1.9億円

15年度1次内示額

2.5億円

14年度予算額

 (新規)

 

 

コミュニティ施設活用商店街活性化事業

15年度1次内示額

10.0億円

14年度予算額

 (13.8億円)

   
                          

(2)商店街等が行う商業基盤施設等の整備やソフト事業への総合的支援

 中心市街地の魅力向上や商店街の環境整備のため、TMO、商店街振興組合等が行う、商業基盤施設等の整備や、民間企業OBを活用し経営指導等を行う人材派遣事業等ソフト事業の拡充を図り、ハード・ソフト両事業を総合的に支援する。

中心市街地等における商業基盤施設等の整備支援事業             

14年度補正予算案 

13.0億円

15年度1次内示額

111.4億円

14年度予算額

 (109.7億円)

                           

 

企業等OB人材活用推進・派遣事業   

15年度1次内示額

5.3億円の内数

14年度予算額

 (新規)


                      

(3) 中小小売個店活性化支援 

 中心市街地・商店街の活性化の源となる個店の魅力を高めるため、個店間や卸・製造元等を含めた連携による経営革新努力や新事業挑戦に対して支援を行う。

  IT活用等ビジネスモデル支援事業[再掲] 

15年度1次内示額

11.5億円

14年度予算額

 (11.4億円)

                   
                                

?.消費税中小企業者特例見直し対応円滑化対策

 

 

 消費税中小企業者特例の見直し(免税点制度、簡易課税制度の見直し)等にともない、関連中小企業が円滑に記帳・納税事務、価格転嫁に対応できるよう、パンフレット作成や講習会の開催、税務指導等きめ細かな支援を行う。

15年度1次内示額

37.4億円

14年度予算額

 (新規)