トップページ 審議会・研究会 中小企業政策審議会経営支援分科会取引問題小委員会 取引問題小委員会(第4回) 議事要旨

取引問題小委員会(第4回) 議事要旨

日時

平成30年7月6日(金)13時00分~14時40分

場所

経済産業省別館2階225会議室

出席委員

細田委員長、長澤委員、引地委員、石川委員、代理出席1名(小正委員)

事務局

木村事業環境部長、安藤取引課長、松山取引課課長補佐

議題

取引条件改善に向けた対策の進捗状況と今後の取組について


木村事業環境部長から挨拶
安藤取引課長から、資料4~資料6について説明。
討議

委員からの主なご意見
1.これまでの下請取引条件改善の取組について
  • 下請取引条件の改善に向けた取組について、産業界の中では、当初は自動車業界を中心に進んできていたが、この1年間の取組状況や調査結果などによれば、他の業種でも着実に取組が進められていることが分かり、この点については前向きに評価できる。
  • 取引条件改善の問題は、半年や1年ですぐに解決できるものではないため、取引条件改善に向けた様々な取組は継続的に行っていくことが重要である。
  • 取引条件改善状況調査の報告を見ると、下請中小企業が親事業者に対して協議依頼の申し込みを行わないなど、下請企業側が何らかのアクションを起こしていないとの結果が出ていた。下請中小企業においても、自ら積極的に取引条件の交渉を持ちかけるなどの行動をおこすことが必要である。
  • 平成28年12月の下請中小企業振興法「振興基準」や下請法運用基準の改正直後の1年ほどは、改正した基準に基づき取引条件の改善の動きが顕著に見られていたが、最近では不合理な原価低減要請が復活しているとの声も聞く。下請取引条件の改善の機運が無くならないよう、下請Gメンによる企業ヒアリングの調査結果の公表や、下請法の遵守に向けた法制度の周知・広報を継続的に行うなど、更なる取引条件改善に向けて取組を一層進めてほしい。
2.下請中小企業振興法「振興基準」に盛り込むべき新たな論点について
  • 振興基準の改定に当たっては、中小企業の方に理解をしてもらえるような平易な言葉を用いて作成してほしい。
  • 下請法対象外の取引に関しても、下請等中小企業にとって、振興基準が取引条件の交渉の際の拠りどころとなるような改正内容にしてほしい。
  • 金型などの型代金の分割払いについては、経営支援の要素を併せ持つ場合など、企業によって様々な事情があると思われるので、今後の型の支払いなどに関する実態調査等の結果を踏まえたものにしてほしい。
  • 型代金の分割払いの問題や働き方改革の推進を阻害する取引慣行については、今回の振興基準の改定に追加する論点として検討を進めていくことは賛成。一方で、どの問題も長年の取引慣行の中で成り立っている部分が多く、また業界内でも慣行が多岐に渡っているため、なるべく多くの企業の実態を把握し、その上で、サプライチェーン全体で改善が図れるよう、実態に即した対策を講じる必要がある。
  • 手形払いを現金化にするなどの支払条件の改善については、サプライチェーンのTier1企業に対してそのしわ寄せが行きやすいため、この点を含めて改善をしていけるような振興基準の改正としてほしい。

<お問い合わせ先>
中小企業庁事業環境部取引課
電話:03-3501-1669